内容説明
高2の陽鶴は、夏休みを前に親友の美月を交通事故で失ってしまう。悲嘆に暮れる陽鶴だったが、なぜか自分にだけは美月の霊が見え、体に憑依させることができると気づく。美月のこの世への心残りをなくすため、恋人の園田と再会させる陽鶴。しかし、自分の体を貸し、彼とデートを重ねる陽鶴には、胸の奥にずっと秘めていたある想いがあった。その想いが溢れたとき、彼女に訪れる切ない運命とは―。眩しいほどのまっすぐな想いに涙がこみあげる。
著者等紹介
苑水真茅[ソノミマチ]
2014年『君にすべてを捧げよう』(スターツ出版刊)で作家デビュー。2015年『シンデレラを捕まえて』(スターツ出版刊)で第2回ベリーズ文庫大賞の優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Opinion
14
若かった頃の純粋な気持ちを思い出させてくれたかな?自分にはちょっとものたりなかったけど青春って眩しいですね。青春真っ只中の若人達よ色々な経験と色々なものに出会ってこれからの人生の糧として下さい。2018/04/15
KUWAGATA
6
活字で書かれた少女マンガ、という感じ。ストーリーはシンプルながらも悪くはないのですが、お涙ちょうだいものの域からは、あと一歩脱せていないと思う。それを承知で読む分には、主人公の素直な心情や、園田くんや穂積くんの青臭い真っ直ぐさ、そしてキラキラと純粋な美月の存在は読んでいて非常に心地いい。深みはないけれど良質な青春ストーリー。たまにはこういう作品を読んでみるのもいい。2017/05/17
凍矢
4
何だか、あっという間に読み終えてしまった。主人公の隠れた思いが出てしまった際の、気まずさが凄く文章に出ていて、ドキドキした。きっとこの最後は、最高の思い出になると思う。2017/05/11
あまね
3
ストーリー展開は良かったけど…… 普通あそこまで懸命になるかな?とは思いましたね。 最後、どちらを選んだかを暈す場面はとてもいいと思いました。2016/10/15
バックス
1
構成とアイデアが良かった。冒頭の出来事をすっかり忘れてしまうほど、四人のかけ合いが濃くて良かった。四人以外の人物が、印象に残らないほどでした。陽鶴が隠していた秘密には、じんわりと胸が温かくなりました。青春を真っ直ぐに感じられる作品。痺れました。途中、何も起こらずに惰性で読んでいた場面もありましたが、日常を敢えて書かずに、四人を際立たせた点が、印象に残った理由だと思う。表情が浮かびづらかった点が、惜しいと感じました。こういう青春を送りたかった。ずっといたいと思うのは、欲じゃなくて願い心洗われます★4.02020/08/14