出版社内容情報
90年代から00年初頭、チーマーやギャングが全盛期を迎えた新宿・渋谷といった盛り場にパンチパーマに特攻服を纏った不良少年たちがいた。少数精鋭のグループはやがて、暴力と芸能界や大企業との人脈を巧みに操り、東京の不良少年のトップに立ったーーベールに包まれた関東連合のタブーがここに明かされる!
【「まえがき」より】
関東連合は、ずっとベールに包まれてきたグループだ。
グループのそういった傾向から、『不良録』には関東連合について当たり障りのないことしか書くことが出来なかった。なので俺としても、また読者からしても、非常に消化不良な作品だったのは明らかだ。
関東連合は長い間都市伝説的に語られてきた集団だけに、メンバーのなかには秘密主義を徹底している人間も多い。その最たる人物が、“六本木クラブ襲撃事件”の主犯として国際指名手配されながら現在も海外逃亡を続ける見立真一だろう。国際手配のなかでも身柄拘束まで要求する「赤手配」を日本の警察がしているのは、日産元会長のカルロス・ゴーン、そして見立のふたりだけなのだが、見立は徹底した秘密主義の性格が功を奏してか足取りが今もまったくつかめず、警察も完全にお手上げ状態だという。
国際指名手配にまでなっている人間を12年もの長期間、まるで神隠しにでもあったかのように逃がしきることが出来る関東連合というグループ。その秘密の根幹部分を、俺の生い立ちや不良化して成り上がっていく過程と共に改めて書き綴っていきたいと思う。巷に溢れている虚偽の噂を糺すためにも。
本書にまとめた話は、部分部分を知っている関東連合のメンバーはいても、すべてを知るメンバーは誰ひとりとしていない。先輩や後輩はもちろんのこと、同期の人間であっても、だ。なので、この書を一番興味深く読むのは、もしかしたら関東連合のメンバーたちかもしれない……。
内容説明
これは、『不良録』で書けなかった関東連合のタブーだ。90年代から00年初頭、チーマーやギャングが全盛期を迎えた新宿・渋谷といった盛り場に、パンチパーマに特攻服を着た不良少年たちがいた。少数精鋭のグループはやがて、その暴力性と芸能界や大企業との人脈を巧みに操り、東京の不良少年のトップに立った―伝説のヤクザだった父、不良化した中学時代、柴田大輔や見立真一との出会い、そして連続した事件の真相。元リーダーがついに明かす関東連合のタブー。
目次
1章 石元会会長 石元正広(浅草で産声を上げる;重ねた懲役 ほか)
2章 中学時代(はじまる不良化;母の決断 ほか)
3章 関東連合(生者必滅会者定離;亀裂 ほか)
4章 抗争(現役活動の再開と宮前愚連隊との再合流;昔の仲間の裏切り ほか)
5章 総長就任(現役続行or…;関東連合一の運転技術と足の速さ ほか)
著者等紹介
石元太一[イシモトタイチ]
1981年、東京浅草生まれ、世田谷育ち。関東連合「千歳台ブラックエンペラー」16代目総長。俳優としてデビューを発表した直後の2012年9月に詐欺事件で逮捕。その後、六本木クラブ襲撃事件に関与したとして傷害致死の容疑で再逮捕された。2016年6月に懲役15年の実刑が確定。現在も自らの無罪を訴え続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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