内容説明
大本営八俵の名も持つ、居島一平の実話怪談。カップルで訪れた別荘にあった冷蔵庫。そこで起きた聞いたこともない衝撃の怪異譚「冷蔵庫の中」、家族と無理心中をしようとした男が残したテープに記録されたものとは…「どこから吹く風」、愛娘のためにあつらえたひな人形がもたらす恐怖「ひな人形」、犬が教えてくれることとは…「愛犬物語」などなど、日常のリアルな生活に出現する、生々しく恐ろしい出来事を過激に語る。
著者等紹介
居島一平［オリシマイッペイ］
１９７４年生まれ、東京都出身。オフィス北野所属。学生時代の９８年からサンキュータツオと漫才コンビ「米粒写経」で活動するかたわら、「大本営八俵」名義で軍国漫談、一人コント、特殊ものまね等を熱演。ライブを主催するほか、営業で怪談を披露することも多い（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人００９
182
私はいろんな意味で勿体ないなと思うのですね。著者はお笑い芸人さんで、流れる様な文体とは正にこれだなと思える滑らかな読み心地と稲川淳二さんにも比肩し得る豊かな才能の持ち主だなと確信するのですが、２０１３年に本書が出てから一冊も書いていない事、それに本書の見た目の何て地味な事、ご本人に欲が無いのか本当に勿体ないですよ。世間の評判は存じておりませんが、本書はとにかく素晴らしい内容ですので怪奇ファンの方にぜひお奨めしますね！『通れずのトンネル』通れずのトンネルと呼び名のある心霊スポットに行こう！と皆で盛り上がる。2021/01/13
Spok
7
芸人さんという事で同じ芸人さんの話が多く面白かった。愛犬家連続殺人事件絡みの犬たちは興味深い。あとがきのインディアナポリスの生き残りの話もいい。2017/10/27
澤水月
6
期待せず読みぶっ飛んだ！ 「冷たい熱帯魚」元ネタ愛犬家連続殺人／戦前のマニアックな猟奇殺人の怪談や戦後最大のミステリーが登場したり、殺人マニアの金字塔本、11年前の新潮45編殺人文庫で１番怖いアノ話（細部差異はプライバシー保護か１次情報当たれたのか?!）など実録殺人好きは必読。不幸続くあの超有名バンドの怪談も出てきて人脈広くネタ持ちな芸人さんは凄いなと。正直質は玉石混淆だが『玉」がイイ。殺人系以外だと「名画座のダンディ」「通夜の友」「逆さ屏風」が良かった。後書きもグー。頭いいなこの方。だから誤植気の毒…2013/03/29
王天上
5
軽いタッチの実話怪談集。芸人さんのサガなのか無理にオチをつけようとして都市伝説っぽくなってしまっているのはもったいない気がするな。2013/12/05
qoop
3
米粒写経の…と云うか大本営八俵氏の著書。竹書房ホラー文庫のラインナップにある芸能人実話怪談の中でも、これはかなりのヒット。アタリが多く、しかも当るとデカい。語りのリズムを上手く文章に落とし込み、気負わずに淡々と怪異を伝えてくれる。手慣れた書き手だなぁ…と驚いた。2013/04/16
