感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
25
農業主体の封建的・牧歌的な惑星ロームと、学歴による能力主義で独裁国家である惑星テクノスを舞台にしたアール・デュマレストの「地球探し」冒険譚。今回気付くのは、デュマレストの妙に情に脆いところと、いい女とのベッドは断らない大らかさ(笑)と、拷問されるとわかっていても平気なこと。まァ拷問というか尋問には全て答えている素直さも素敵(笑)。とはいえ人間離れしたすばやさと克己心は、さすがです。 ──まぁここまで来ても「地球」に関する調査は進展しませんし、サイクランのデュマレストへの敵意はさらに上昇しています。ふむ。2023/11/01
k16
15
デュマレスト・サーガシリーズ飛んで7作目。 今回は「地球」に関する情報を記憶するかもしれない女性を追ってテクノスへ。 科学惑星ではあるが超近代的というわけでもない。医学が進歩してる感じかな。 終盤迷路あたりは一気に。2020/06/03
kagetrasama-aoi(葵・橘)
7
デュマレスト・サーガの7巻。今回の舞台は惑星ロームと惑星テクノスが主。前者は農業国で中世の封建主義的な生活形態、後者は学歴主義で科学の発達しているのにも関わらず、独裁者が治めている、二つの惑星が興味深く描かれています。このシリーズの世界は医学の発達が突出していることを知らしめた一巻。勿論宇宙工学は発展していますが、そこは暈して描かれているので、ホント、西部劇っぽい感じです(≧▽≦)!アールの特徴は、生存本能が異常に高いことと身のこなしが素早いことです。(それと女性にモテモテ!)これは地球生まれの特徴なの?2016/09/30
冬至楼均
5
珍しく都会での冒険。それにしてもデュマレストのサバイバル能力の高さは異常。それ以上にモテ度は驚異的。2011/05/10
yos
4
SF的といえばこれほどSF的な舞台もない。これまでの惑星での生活ぶりは、むしろ前近代的なイメージだっただけに、シリーズ7冊目にしてようやく高度に管理された近代的な都市テクノスが舞台となった。30年以上前に書かれた話にもかかわらず、都市のイメージは驚くほど古びてはいない。その都市を舞台に、デュマレストは、驚異的なスピードを誇る反射神経と、生存本能の命ずる肉体的な力で危機を脱する。拳闘シーンはますますスピーディに、そしてスリリングに展開する。スピードとスリルは、デュマレスト・サーガの魅力の1つである。2006/04/25