竹書房文庫
恐怖箱狐手袋

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  • サイズ 文庫判/ページ数 223p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784812489697
  • NDC分類 147
  • Cコード C0176

内容説明

狐手袋とはかの毒草、ジギタリスの和名である。他にも「魔女の指抜き」「血の付いた男の指」などといった異名も持つ。実に禍々しく、怪談にはもってこいの花だ。ジギタリスといえば猛毒であることが知られているが、本書もその名を冠しただけあって実に毒気たっぷりの強烈な内容となった。致死性の恐怖とでも呼ぼうか。読後、自分の中の「何か」が確実に息絶えているのを感じるのだ。無論、怪談中毒者を自称する読者の皆様なら、その毒こそを求めているのだ!とおっしゃっていただけることと思う。ぞくぞくするような興奮と、怖気と、それを人に感染したくなる衝動と…そうした魅惑の毒が沁み込んだ本書、ぜひ服毒いただきたい。

目次

未熟ゆえ
黒きんぎゅう
別れの理由
彼女の傍には猫がいる
山姥の竈
歌瓶
ごめんね
ステルベン部屋
空からの手紙
女子高校の祠
七月のプール
遠い呼び声
禍渦
思い出は綺麗なままで
眠れる日々
キノコ
隣人付き合い
暗闇
元凶
季節巡りて

著者等紹介

鈴堂雲雀[リンドウヒバリ]
北海道出身。多数の職歴で築いてきた人脈を活かし、怪異蒐集に明け暮れる日々を送る。2013年『恐怖箱吼錆』(竹書房ホラー文庫刊)にて鮮烈なる単著デビュー

戸神重明[トガミシゲアキ]
群馬県出身。実話怪談コンテスト「超‐1/2011年度大会」において頭角を現し、恐怖箱執筆メンバーに加わる

橘百花[タチバナヒャッカ]
栃木県出身。実話怪談大会「超‐1/2007年度大会」参加を皮切りに以降も大会に佳作を発表、2010年『恐怖箱蝙蝠』(竹書房ホラー文庫刊)にて共著デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

144
毒草ジギタリスの和名「狐手袋」を題名に冠した3名の作家による実話怪談短編集。まあ本当に震え上がる様な誠にえげつない話が多いですね。私が選んだベストは最恐に無慈悲な『元凶』です。親族経営で社長と奥さん息子二人の他は従業員三人の食品会社に入社した彼は受付に飾られたマネキン人形が気に入り朝は挨拶し自腹でわざわざお洒落な黒の帽子を買ってかぶせる。それから社長が心筋梗塞で急逝し続いて次男が車の運転事故で死ぬとマネキン人形が死んだ二人の声で喋り出し、奥さんも墜落死し長男も首を吊って死んで彼は、次は自分の番かと怯える。2020/05/23

あたびー

38
三名の怪談作家さんによるアンソロジー。結構強烈な話が多い。友人死後、彼のおばあちゃんのお守りを貰ったことから起きる怪異「眠れぬ日々」、マネキンに宿った何かに一家根絶やしにされてしまい、その災禍は止んでいない「元凶」など、イヤこれ誰かにちゃんと相談しないとアカンやつでしょ、と思うんだけど作品を読んだ中にはそういうことも書いてないし…ちょっと前の本だから、その後どうしていらっしゃるのか心配です。2024/03/06

澤水月

14
今回当たり。戸神氏黒きんぎゅう、橘氏空からの手紙、女子高校の祠がたまらない。後半から全部とんでもなく厭だと思ったらほぼ鈴堂氏じゃないか! 特に暗闘に底知れぬ恐怖。他の方も書いているが鈴堂氏もう単著デビューできるんでは2014/06/28

まゆまゆ

10
所々来る、ちょっと長めの話が怖かったです? タイトルの「狐手袋」には毒があるとか。その名に相応しい、エグい話が揃ってました。特に「眠れぬ日々」の後味が最悪…「うえぇ…」て感じ笑2019/01/28

凪子

9
「黒きんぎゅう」「思い出は綺麗なままで」「季節巡りて」が怖かった。女としてスカッとしつつも恐ろしい「女子高校の祠」も印象深い。好きなのはほのぼのとした「隣人付き合い」。2017/11/07

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