内容説明
人類史上5人しか達成していない水深115メートルからの生還、生死の狭間で彼は何を見たのか。人生のヒントが散りばめられた困難に立ち向かっている人必読の一冊。
目次
1 動機のスイッチ(試練;勘違いな幼少期、無謀な青年期;きっかけと出会い)
2 挑戦のスイッチ(105メートルの壁;たった1メートルの差;2010年4月18日~28日バハマ大会「バーティカル・ブルー2010」)
3 克服のスイッチ(地獄の日々;言葉の重み;仲間の死;生と死;無意識の一歩手前;潜る理由)
4 夢のスイッチ(One Ocean―海はひとつ;今こそ日本が変わるとき)
著者等紹介
篠宮龍三[シノミヤリュウゾウ]
1976年11月11日生まれ。埼玉県出身。国内唯一のプロ・フリーダイバー。大学卒業後、5年間の会社員を経て2004年にプロ転向。当時の世界チャンピオンであるイタリア人フリーダイバー、ウンベルト・ペリザリに師事。08年4月、バハマにてアジア人初となる水深100mを達成。09年12月、水深107mに到達し、ついにジャック・マイヨール超えを果たす。10年4月、バハマにて115mに到達(現世界ランク5位)。同年7月はオーガナイザーとして沖縄に世界選手権を誘致。日本代表キャプテンとして参戦し、銀メダルを獲得した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Akihito Yamada
3
プロフリーダイバーのお話。より深く潜るということは、「生」とどんどん遠ざかり、「死」にどんどん近づくことである。そのように本書で書かれていた。より深く潜るためには意識を「無」にしないといけないようだ。人は無意識に何かを考えてしまうが、その少しの考えも不要なのだと。なぜなら脳が酸素を使ってしまうから。その「無」の状態を「ゾーン」と呼んでいる。「死」と向き合うスポーツだからか本書はすごく哲学的で、なるほどと思える考え方が多かった。でも、何か縁遠い世界で体験することはないだろうなー。。2012/10/07
にゃおた
2
人に薦められて読みました。フリーダイビングという競技自体初めて知ったのですが、こんな世界があるんですね!常に自分との戦いでライバルを意識したり、焦ったりする気持が失敗に繋がる…気持を無にして潜っていくってどんな感じなんだろう。今年の夏あたり潜ってみようかな。2013/02/03
Satoshi Miyazaki
2
読み終わってみると、映画「グラン・ブルー」のラストシーンの意味が少し分かった気がする。生と死の混沌、完全な無になる瞬間。水深100mを超えるということは、ちょっと死に触れるということかもしれない。ダイバーとして共感した一節をちょっと引用。『ただ、潜るときに絶対に守らなければならないことがひとつだけある。海に挑むという気持ちを捨てること。海には受け入れてもらわなくてはならない。海の懐を借りるのだ。間違っても海と競い合ってはならない。そこで遊ばせてもらっているという気持ちが大事だ。』2012/01/08
Takeshi Kato
0
篠宮さんに少しだけ指導してもらったのは2007年。思えば心身共に最悪の時だった。それでもこの人のおかげで、それまでにない程気持ちよく海に潜れた気がする。だから、今ならばもっと素晴らしい瞬間を感じられる気がする。早く海に入ってそれを確かめたい。2013/06/05
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