内容説明
本書は、現在「国家」が直面している二つの問題―世界経済の相互依存と他国籍企業の世界経済における生産シェアーの増大による経済的機能の喪失、IMF,GATT,EUなどの超国家的機関の出現による伝統的な主権の縮小―を踏まえ、自由主義、マルクス主義、現実主義という理論を道具として現代国家を分析し、さらにアジア諸国を視野にいれた国家の起源と歴史分析、アメリカン・システムの成立と衰退といった問題をコンパクトにまとめた、近代の国民国家システムの意味を考えるうえで格好の概説書である。
目次
序 国家と社会理論
国家の起源
ヨーロッパの動態
ヨーロッパの悲劇
長期的平和?
結論