内容説明
東アジアで急増する国際結婚。結婚を機に海外移住する女性たちの存在は、送り出し/受け入れ社会双方で顕著な社会現象となっている。本書は、6ヶ国・地域で行った外国人妻への共通質問紙調査および聞取調査をもとに、その実態を描き出す。日本でも今後増加が見込まれる外国人移住者の理解に。
目次
東アジアの国際結婚研究に向けて
第1部 受け入れ側の「地方的世界」(1)―公的制度の外におかれた日本(「北」の「地方」における国際結婚―地域ならびに質問紙調査の概要;現在のくらし、これからのくらし―外国出身妻からみる結婚生活と家族関係;中国人妻の社会的なネットワーク―世代別による多様なネットワーク ほか)
第2部 受け入れ側の「地方的世界」(2)―手厚い公的支援のある韓国・台湾(韓国の移住女性の現況と忠南地域での生活―結婚移住女性の家族生活と社会的関係;韓国内陸農村部における現在のくらし、これからのくらし―結婚移住女性の支援と社会的機能;韓国における「多文化家族」支援制度―地域社会を生き抜く外国人女性たち ほか)
第3部 送り出し側の「地方的世界」―歴史的文脈と現代的展開(フィリピンの地方における国際結婚移住の歴史的展開―ネットワークの拡大と国際移住願望の高まりのなかで;タイにおける女性と結婚移住―故郷の家族・地域と向きあう;中国における外国人妻の受容と家族戦略―「東北型」国際結婚の誕生)
「地方的世界」における国際結婚の21世紀的展開―受け入れ社会を中心として
著者等紹介
藤井勝[フジイマサル]
神戸大学理事・副学長、同大学院人文学研究科教授。専門は経験社会学、地域研究
平井晶子[ヒライショウコ]
神戸大学大学院人文学研究科准教授。専門は家族社会学、歴史人口学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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