出版社内容情報
秀吉が京都の町家に与えた影響とその変化を多数の文献・絵画史料から読み解き、京都の町家という民家形式の形成に新解釈を提示する。
内容説明
“太閤秀吉の”御成りの筋なれば―この所司代・前田玄以の言により、京都の町家は違う姿になったという。中世から近世へと変化する町なみの象徴となった“聚楽第”や太閤秀吉の京都改造は、町家の姿にどのような影響と変化をもたらしたのか。多数の史料から京都の町家形成に新解釈を提示する。「京都の町家」三部作、完結。
目次
京都府の町家と百姓家に七つの形式
中世、町家と百姓家に同じ間取り
戦国時代の間取りが、町家にもなり百姓家にもなり
『洛中洛外図』の謎、桁なし町家は本当にあったのか
鰻の寝床が現れた本当のわけ
前に主屋、奥に土蔵の屋敷構成の成立
本二階建ての町なみ、太閤様御成りの筋をいく
保津川水運の筏と、厨子二階の低い軒高
むしこはもともと、お城のデザイン
京都最古級の町家発見!ご法度の影響ありや
並瓦葺の普及と卯建の減少
町家とは何か、そして、洛中農村の百姓家が町家と記されたわけ
摂丹型の町家と百姓家、違いはどこ?
京都の杜家は、妻入町家のかたち
町家一軒の新築、入用少なからず
町家一軒借り切って江戸の殿様おもてなし
いざ御所へ、町家が工場の指物師
普請御願が免除されるという特権の意味
京都の町家と聚楽第―太閤様、御成りの筋につき
著者等紹介
丸山俊明[マルヤマトシアキ]
1983年琉球大学法文学部史学科(日本史専攻)卒業。1989年大阪工業技術専門学校2部建築学科卒業。2001年京都工芸繊維大学大学院博士課程修了(学術博士)。住環境文化研究所主宰をへて、2012年京都美術工芸大学工芸学部(伝統建築コース)教授。一級建築士。日本建築学会正会員、南丹市景観審議会委員、史跡新居関所復原検討委員会建築部会委員。専門は建築史・都市史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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