目次
第1部 歴史編(原初的な浜の利用形態(原理)
近世の浜の利用形態
1901年漁業法 ほか)
第2部 制度編(漁場利用の全体;許可漁業(遠洋・沖合中心)
許可漁業と漁業権漁業 ほか)
第3部 運用・実態編(実態把握の困難性;漁業権の実際の状況;漁業権免許の固定度 ほか)
著者等紹介
加瀬和俊[カセカズトシ]
1949年千葉県生まれ。東京大学経済学部卒業。同大学院経済学研究科博士課程中退。東京水産大学助教授。東京大学社会科学研究所助教授、教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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cochou
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漁業を考える上で必読 外からは分かりにくい漁業権を丁寧に説明している。歴史と制度・法律と実態の3面からアプローチしており、全体像をつかめるようにしている。実態面では都道府県の許可・政策と、漁協による組合員間の権利利害調整を説明している。自然条件に加えて当事者同士の歴史的経緯が漁業権を多様で複雑なものにしている。著者はこうした事情を無視している規制改革会議の議論には批判的だ。いずれの立場を取るにせよ、過去の経緯と現実の多様性を出来るだけ正確に理解することが重要であり、本書の価値は高い。2016/11/08