出版社内容情報
水土里(みどり)とは、土地改良区の愛称である。それは、水-農業用水、地域用水、土-農地、土地、土壌、里-農村空間を意味し、農家や地域住民が一体となった生活空間である。その問題、役割、再生への運動について語る。
1.はじめに
水土里とは
2.水が造った国土
国土の成り立ち
水の制御――龍のイメージ
沖積平野への進出
日本型水社会の特徴
農村空間の特徴
日本型水社会の形成
3.むらの景観と水土里の役割
(1)水源からむらまで
(2)産業に用いられる水
(3)集落内の小水路
(4)むらから海まで
4.水土里の喪失
戦後農村の変貌と農村環境の荒廃
農業用水の汚染の状況
集落水管理体制の空洞化
地域用水は誰が管理するのか
施設化、近代化による管理
5.水土里ネットの再生
水に対する住民の意識
建設省サイドの河川環境再生
農水省サイドの環境保全政策
(1)甲良町のグラウンドワーク型環境・景観再生運動
(2)埼玉県見沼田圃の行政、住民一体型環境保全運動
(3)NPO法人による水辺環境整備
(4)立梅用水土地改良区の環境、景観復元運動
6.まとめ
目次
1 はじめに(水土里とは)
2 水が造った国土(国土の成り立ち;水の制御―龍のイメージ ほか)
3 むらの景観と水土里の役割(水源からむらまで;産業に用いられる水 ほか)
4 水土里の喪失(戦後農村の変貌と農村環境の荒廃;農業用水の汚染の状況 ほか)
5 水土里ネットの再生(水に対する住民の意識;建設省サイドの河川環境再生 ほか)
著者等紹介
岡部守[オカベマモル]
1945年生まれ。東京大学大学院農学研究科農業経済学専攻単位取得満期退学。現在、東京農業大学国際食料情報学部教授農学博士。中国吉林大学名誉教授
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