内容説明
未踏の極北に挑んだ科学者は、第一次世界大戦後の混乱のなか、戦争捕虜や飢餓に苦しむ人びとを救うために奔走する。戦争、難民、食糧危機―。いまだ漂流しつづける人類への伝言。
目次
人生の出航
グリーンランド横断
前へ!極北へ
学者として
外交官として
捕虜の帰還
ロシア飢饉
難民支援
住民交換
前へ!平和へ
永遠への出航
著者等紹介
新垣修[アラカキオサム]
沖縄出身。国際基督教大学(ICU)教養学部教授。PhD in Law(Victoria University of Wellington)国連難民高等弁務官事務所法務官補、国際協力事業団(現・国際協力機構)ジュニア専門員、ハーバード大学ロースクール客員フェロー、東京大学大学院総合文化研究科客員准教授、広島市立大学教授などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヤギ郎
11
科学者であり、探検家であり、「難民の父」と呼ばれたフリチョフ・ナンセン(Fridtjof Nansen)の生涯をまとめた一冊。動物学の博士号を取得し、グリーンランドや北極を探検し、国際政治の場で活躍した様子はまるで、ナンセンを困難を打ち破っていく「万能な人間」として理解できそうだ。著者はナンセンを「規範起業家」と説明している。ナンセンの人生を見つめると、ひょんなことから新しいフィールドで活躍することがある。その時、強い信念を持つことが大切である。人道支援の道で活躍することになった背景をよく理解できる良書。2023/02/17
takao
2
ふむ2023/06/17
ちばりえこ
1
困難と不可能についての定義が興味深かった。ノルウェーの大自然で育まれた不屈の精神と果てしない自由と好奇心!!困難も不可能も時間は多少かかるができる、という考え方を採用します!!2024/02/21