内容説明
戦後80年―絵本作家・長田真作が描く、記憶の物語。広島・呉に生まれた作家が、今だからこそ描きたかった“祖父の記憶”。
著者等紹介
長田真作[ナガタシンサク]
広島県呉市出身。1989年生まれ。2014年より独学で絵本の創作活動に入り、2016年絵本作家としてデビュー。以後、30冊以上の絵本を刊行している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まる子
22
著者の長田新作さんが祖父の戦争体験から絵本にしたと書かれていた。絵本といえど100ページ近くの実話。生々しい血の表現、防空壕内で空気が足りなく亡くなる人、息絶え絶え自宅に帰ってきて畳が気持ちよく感じる。これまでに知っている内容ではなく、知らない事ばかりだった。絵本といえども、中学生以上が読んで感じ、考えられる。学校図書館に所蔵するに値する。2025/08/14
たくさん
5
このお話は私が戦争の本をいくつか読んだ中でも一番心に残りました。シンプルさ、長さや読みやすさ、主観を含めたりして誰かを恨んだりせず、自分の自分が助かるために考えた感じた要点だけ詰まっている。実際助かった人というのはこういう目線だったのかなあと思わされます。マイベスト戦争本としてこ頃に刻んでおきたい良書です。2025/10/10
Kimiko
3
図書室の新着。8月に呉市で戦後80年の企画があり、里帰りした長田真作さんの登壇もあって、この絵本を描く経緯を聞いた。小学生の時に家族に戦争の話を聞くという宿題がでて聞いたがずっと胸の奥にしまったままで今やっと描こうと思えるようになったそうだ。広島県内の学校図書館には置いてほしいと思う。2025/10/03
tayata
3
実話からできた圧巻の絵本。2025/08/14
弥都
3
呉空襲に巻き込まれた著者の祖父の体験を元にした実絵本。当時、東洋一の軍港と呼ばれ、軍部により街は発展し人口が40万人をも超える日本海軍の重要拠点だったゆえに呉は空襲の標的になり原爆投下の候補にも挙がったそうだ。程々平和でモノに溢れている現代に住まう私では何も言えない。想像が及ばない。ただ、出来るのは忘れないこと。文章がずっしりと重く、眉をひそめながら読んだ絵本。2025/09/10