出版社内容情報
二○年以上も戦火の日々を強いられてきたカンボジア.国連による統治下でも内戦は終わらず,ポル・ポト派が戦う姿勢を示しているのはなぜか.一九八○年から技術指導者として国境の難民キャンプ,その後,閉ざされた国の内側に長く滞在して親交を深めた著者が,カンボジアの人々の複雑な心のひだ,苦難の軌跡等を多くの肉声を交えて語る.
内容説明
20年以上も戦火の日々を強いられてきたカンボジア。国連による統治下でも内戦は終わらず、ポル・ポト派が戦う姿勢を示しているのはなぜか。1980年から技術指導者として国境の難民キャンプ、その後、閉ざされた国の内側に長く滞在して親交を深めた著者が、カンボジアの人々の複雑な心のひだ、苦難の軌跡等を多くの肉声を交えて語る。
目次
序章 カンボジア難民、タイへ
第1章 カンボジアの軌跡
第2章 カンボジア難民キャンプでの活動
第3章 カンボジア国内へ
第4章 内側から見たヘン・サムリン政権とカンボジアの人々
第5章 カンボジアをめぐる和平交渉
第6章 どのような展望があるのか?
終章 カンボジアの人の手で
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nさん
2
1993年刊行。本書は国際ボランティアとしてカンボジアに関わった著者によるカンボジア支援体験記だ。個人的に、ポルポト派による大量殺害と以後の内戦というイメージが強い国。周辺国も含めこの地域の情勢はかなり入り組んでいて把握するにも整理が必要だ。著者は支援を通じて生のカンボジア情勢を伝える。ポルポト以後も、国際的に閉じた状態のまま、東西陣営の代理戦争の場となり続けたカンボジア。「金」による支援の先は、弱肉強食の資本主義の世界か?一度破壊された国でしなやかに生きる現地の人々の生活を知ることから学び始めたい。2019/08/25
midnightbluesky
1
少々古い“最前線”ではあるが、もしカンボジアに行く予定があるなら、ご一読されたし。
夜郎自大
0
1993/7/19
悸村成一
0
読了81冊め。図書館本(裸 本)。3刷6月。異国、異民族の本……。(チベットも同様だが)。2020/08/16
co1024
0
ポルポト派による支配が終わったあともカンボジアの平安や民主化が訪れたわけではなく、厳しい時代が続いた。そして、この本から25年経った今でも、最大野党の選挙参加が認められなかったり、人権活動家やジャーナリストが暗殺されたり、不当に拘留されている事実には驚く。2018/10/15