内容説明
31歳で亡くなったシューベルトの生涯をたどりながら、その間に「楽興の時」と題された12の短いエピソードが挿入される。伝記的資料と作家の詩的な想像が見事なバランスで組み合わされ、シューベルトの生涯が、鮮やかに蘇る。「ひとつの小説」とサブタイトルにあるように、ヘルトリングは、シューベルトの「伝記」ではなく、彼のシューベルトを、「さすらい人」シューベルトを自由な形式と作家の想像力を駆使して描いてみせる。
著者等紹介
ヘルトリング,ペーター[ヘルトリング,ペーター][H¨artling,Peter]
1933年ドイツのケムニッツに生まれる。2003年「ドイツ書籍賞」受賞
富田佐保子[トミタサホコ]
同志社大学ほか非常勤講師
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感想・レビュー
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みつ
18
最近の一気読みのペースで読んでしまったせい、だろうか。なかなか引き込まれない。シューベルトと彼の音楽を愛することでは人後に落ちないつもりであるが、その自分にとってもそうだから、果たしてこの本を読んでシューベルトの音楽を聴きたくなるかは疑問。「12の楽興の時とひとつの小説」という副題の両者の違いも章の長さ以外に見出せなかったし、特に「小説」部分は一人称の呟きの連なりが混じり込み戸惑わせる。著者の作曲者への愛がここでは裏目に。せめて詩が引用される歌曲は、彼の作品目録であるドイッチュ番号付で紹介してほしかった。2023/05/05
みるて
1
図書館の本 読了 初ペーター・ヘルトリング2015/02/24