- ホーム
- > 和書
- > 芸術
- > 絵画・作品集
- > 浮世絵・絵巻・日本画
出版社内容情報
改訂版では「七難七福図巻」を紹介する巻頭特集を増補。天災に逃げ惑う人々や、強盗の非業にみられる鬼気迫る描写は、圧巻の力量。江戸期の京都を代表する絵師として、日本絵画史に不動の名を遺す応挙入門として最適な一冊です。
目次
序章 おいたち―都で才能を開花させた「京師ノ人」
第1章 初期―絵師「応挙」ができるまで
第2章 画風確立期―応挙の才能を見出した円満院祐常
第3章 黄金期―三井家の庇護のもとで
第4章 円熟期―応挙工房による障壁画の制作
第5章 晩期―やり残した仕事を完遂
著者等紹介
樋口一貴[ヒグチカズタカ]
1969年、群馬県生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程中退。三井文庫(現三井記念美術館)学芸員を経て、十文字学園女子大学教育人文学部教授。主な研究分野は円山応挙および円山派、浮世絵を中心とした江戸時代絵画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
69
応挙は随分革新的だったんだと思う。線の強弱で描いた”氷図屏風”なんて、現代抽象絵画みたいだ。大英博物館蔵 遠い・・ 兵庫の日本海側、応挙寺、とも呼ばれる大乗寺は素晴らしかった。2022/08/10
booklight
28
あまり先入観なく見たらよかった。日本画でありながら本物に見えるような精密な絵を描き、近代日本画に繋がっていく、というポジションの画家を知ることができて、ちょっと嬉しい。兎や鴨や仔犬の絵はリアルでかわいい。雪松図屏風、老梅図襖、雪梅図襖などはまさに日本画の間、という感じ。突き詰めると氷図屏風の抽象性まで行ってしまうのもなかなか。襖に描くことを前提に角を利用して立体的に見せるも面白い(本もそう作ればいいのに)。大乗寺で松に孔雀図をその空間でみてみたいと思う。若冲や蕭白などの奇想まで行かなくても十分楽しめた。2022/08/20
風に吹かれて
15
「写生派の祖」と呼ばれている応挙(1733-1795)。写生といっても、ありのままを写した絵ではなく、ありのままを写したかのような絵と捉えるのがよいようだ。 「雲龍図屏風」 (1773)は、実際に黒々と湧きおこっている恐ろしい雲に龍が見え隠れしているようだ。「百蝶図」 (1775)は色とりどりの蝶が草の野に舞っているが、現生のどこかにあって欲しい、いや、きっとあるに違いないと思える景色である。 →2024/07/28
美幸
5
応挙と言えば、澄んでいるような、描かれているものは正しい綺麗なイメージだったので[七難七福図]の七難の絵を見たときは驚いた。大乗寺には行ってみたいなぁ。まずはデジタルミュージアムからだな。2022/08/14
K
2
冒頭に特集されていた相国寺蔵の「七難七福図巻」、初めて知った。機会があれば拝見したいなぁ。徳川ミュージアム蔵の「百蝶図」、三井記念の「梅花双鶴図小襖」もすっごく好み…水墨画のような表現や龍図に至るまで作風が幅広くて、彼の流れを汲む円山派が一大勢力になるのもさもありなんと思わされました。2022/06/11
-
- 電子書籍
- お宝発見!?世界のおもしろグッズ大事典