東京美術選書<br> 紙幣肖像の歴史

東京美術選書
紙幣肖像の歴史

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  • サイズ B6判/ページ数 227p/高さ 19X13cm
  • 商品コード 9784808705435
  • NDC分類 337.4
  • Cコード C0321

内容説明

大黒天の藩札から聖徳太子、福沢諭吉の銀行券まで、肖像でみる紙幣史120年世界を動かす「円の顔」には、エピソードがいっぱい。

目次

第1章 なぜ紙幣に肖像を使用するのか
第2章 貨幣の始まりと遅れて登場した紙幣
第3章 肖像のなかった明治初期の官省札
第4章 竜や鳳凰が舞うゲルマン紙幣
第5章 国立銀行紙幣・アメリカ札に初めて人物登場
第6章 初めての洋式国産紙幣の人物
第7章 本格的な肖像を使用した神功皇后札
第8章 兌換銀行券に商売繁盛・大黒天の登場
第9章 改造兌換券に採用された7人の肖像
第10章 登場の機会を失った坂上田村麻呂
第11章 金融恐慌を救った裏白銀行券
第12章 お札の代名詞・聖徳太子の初舞台
第13章 戦時中の高額券に日本武尊を準備
第14章 GHQに拒否された仏像の肖像
第15章 紙幣の肖像も追放された
第16章 明治の政治家・岩倉、高橋、板垣が新メンバー
第17章 高度成長経済と1000円券の伊藤博文
第18章 現行券に文化人トリオ誕生

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いぬかいつまき

0
私達の最も身近にある肖像画といえばお札のそれに他ならないんだけど、そもそも何故お札に肖像画が入ってるのか考えたこともなかったし、しげしげとお札を見入ることって意外とないもの。 本書は肖像画を中心に、主に明治維新以後の大蔵省印刷局による紙幣発行の歴史を概観する。 お札の代名詞・聖徳太子に明治天皇の面影が投影されていたり、当初は中臣鎌足や菅原道真など親天皇とされる人物が肖像に選ばれていたりと、お札に籠めたイデオロギーも時代を反映していて面白い。2011/06/29

katashin86

0
偽造を防止するための紙幣肖像にまつわる、モデル選定や図像技術の歴史。欧米諸国と違い元首たる天皇を図像に用いないという判断の結果として、まともな肖像画が存在しない古代の偉人の肖像をでっちあげる経緯が面白い。 次の一万円札肖像たる渋沢栄一は日銀創設の功労者でもあり、かなり昔から候補でありながら、ひげのない風貌が理由で採用されなかったらしい。そんな渋沢がここにきて採用された理由もまた気になるところ。2022/01/21

フクロウ

0
単に「紙幣肖像の歴史」ではなく紙幣の歴史から説き起こす。その点で、紙幣と戦争の切り離せなさがよくわかった。また肖像に選ばれた人物とその経緯など詳しく書かれている。もっとも著者の感想や独断にすぎない部分も多く注意は必要。「「羽書」とは元来小額紙幣を意味する「端書」から変化したものとみられ、秤量貨幣の預り証としての機能からやがて兌換紙幣として流通するようになったものである。」(25頁)2019/08/15

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