内容説明
アフガン内戦、湾岸戦争、メキシコ・インド大地震―日本における「国際緊急援助隊」の第一号となった医師が、大災害に見舞われた世界各地の人びとと向かい合い、その救助活動に尽力した十七年間の汗と涙の体験記。
目次
第１章 アフガン戦傷外科病院
第２章 ヒンズークシュの青い空
第３章 エベレスト南西壁
第４章 国際緊急援助隊
第５章 湾岸戦争
第６章 阪神淡路大震災
第７章 バングラデシュ竜巻災害
第８章 インド西部地震
第９章 遙かなるアフガン
著者等紹介
金田正樹［カネダマサキ］
１９４６年、秋田県生まれ。１９７１年、岩手医科大学卒業。秋田大、関東逓信病院、聖マリアンナ医科大東横病院整形外科を経て、現在は向島リハビリクリニックセンター長。１９８３年、国際緊急援助隊の第一号医師となり、１９８５年のメキシコ地震を皮切りに、世界各地の災害援助に尽力している。国際緊急援助隊支援委員、文部科学省登山研修所専門調査員、日本集団災害医学会評議委員、ＮＧＯ・ＨｕＭＡ理事
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感想・レビュー
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扉のこちら側
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2016年752冊め。エベレストにも登頂し、凍傷治療で世界的にも有名な金田医師。凍傷治療においては医師は感謝はされない。たいていは患部を切断するためであり、「指を切り落としてくれてありがとう」とはならないからである。他方で国際緊急救助においても、感謝されることもあれば政治や宗教による感情摩擦、法的な問題で疎まれることもある。それでも、飛んでいくのだ。（続）2016/09/22
あき
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凍傷ドクターとしても名高い金田氏が、国際緊急救助隊員第一号として世界各地を飛び回り、救助活動に携わってきたその体験記。全編通して伝わってくるのは、現場の悲惨さと著者を含めた医療関係者の助けたいという思い。活動の難しさや法律的な縛り、人間としての限界などで揺れ動く心やもどかしさなども赤裸々に描かれていて、どの章にも圧倒された。2013/03/21
ressenti-man
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凍傷医療のエキスパートとして登山界隈では知られている金田医師だが、緊急医療援助の世界でも第一人者であるらしい。すごいバイタリティ。日本における緊急医療の構造的な問題点を認識しつつも、現場で出来ることを着実に行なっている様子が描かれている。2011/03/07
