内容説明
貧困の中で育ち、猛稽古に励み、ついに角界の頂点を極める。横綱・若乃花の名は一世を風靡し栃若時代を築く。現在は日本相撲協会理事長として大相撲の発展、土俵の充実に情熱を燃やす。その波乱と闘魂の日々。
目次
荒稽古
初代ウルフ
心の友
双葉山関
酒談義
綱のえにし
巨星墜つ
生いたち
花田家崩壊
室戸台風
北海道へ
再スタート
新聞配達
八百屋奉行
徴用と重労働
ハハキトク
三途の川
分かれ道
スカウト
入門
初土俵
虫めがね
序二段優勝
大阪開催
風に乗る
明け荷
大先輩玉錦関
力を合わせ
大失敗
初金星
新入幕
初対面
茨城の娘
負け続け
三つの金星
小部屋の悲哀
父の死
水入り大一番
大関昇進
初優勝
花籠親方
突然の悲劇
茫然自失
再起の土俵
再度の悪夢
足踏み
映画出演
横綱昇進
推挙式
小兵のハンディ
化粧まわし
天覧相撲
連続優勝
全盛期
真のライバル
栃若時代
引退
あの人この人
二子山部屋
空前絶後
貴の花
春爛漫
明日へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむら
22
全員自伝ファミリーの貴乃花、お兄ちゃん、おかみさん(紀子)、嫁(景子).息子(優一)と花田家の面々の自伝は全て読んできたけど、やっぱり元祖花田である初代若乃花の自伝を読まなきゃな! 大関時代にもう半生記を描く「若ノ花物語、土俵の鬼」という映画が作られて、しかも本人主演!(嫁役が北原三枝)、さらに前年不慮の事故で亡くなった4歳の長男のシーンも再現されてるという、今では考えられないエピソードに驚いた。昭和はすげー時代だな。2023/11/29
じむくろうち
2
物心ついた時に横綱若乃花がいた。だが、彼の人生は何も知らなかった。自分も年をとり、こうして半生記を読むと往年の大横綱がいかに努力し苦労して頂点に登り詰めたかが分かって感動した。節目節目に当時の新聞記事が引用されているので時代背景がよく分かった。何度も稽古だけは十分やったと書いている。筋肉が発達し注射針がたたなかったくらいというから並大抵の鍛え方ではなかったのだろう。あの爆発したら手のつけられない力道山にも「かわいがられている」し・・・。不慮の事故で長男を亡くしたのは気の毒だ。2014/04/21