内容説明
ワクチンって本当に効くの?変異株にも効く?遺伝子ワクチン開拓研究者による徹底解説!
目次
第1章 過去のパンデミックの克服と教訓
第2章 新型コロナ遺伝子ワクチンの全貌
第3章 新型コロナ遺伝子ワクチンと免疫
第4章 スピーディーな遺伝子ワクチン開発の背景
第5章 変異株とワクチン
第6章 ワクチンを補完する薬
第7章 動物由来のウイルスとその遺伝子ワクチン
第8章 パンデミックと国家安全保障
著者等紹介
杉本正信[スギモトマサノブ]
1943年東京生まれ。1966年東京大学薬学部卒。1971年東京大学大学院薬学系研究科博士課程修了。薬学博士。専門は免疫ウイルス学ならびに細胞生物学。国立予防衛生研究所(現国立感染症研究所)主任研究官、一般病理室長を経て、東燃(株)基礎研究所主席研究員。この間、米国ハーバード大学医学部研究員として免疫学およびウイルス学の研究に従事、長崎大学熱帯医学研究所客員助教授としてワクチン開発研究に関与する。その後、(株)エイジーン研究所、(株)ジーンケア研究所にて、老化の研究を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミライ
34
新型コロナワクチンについて、技術的要素多めで語られた一冊。新型コロナワクチンとして使われている、mRNAワクチンとウイルスベクターワクチンの2つの遺伝子ワクチンの概要・副反応はもちろん、変異株(にワクチンは九効くのか?)についての情報も掲載されている。他のワクチン本と違い、かなり細かいところまで詳しく解説されている。難しい箇所も多かったが概ね理解できた。2021/08/11
jack
1
わかりやすく、技術者心理を満たす一冊。☆5.02021/06/12
philosophia1976
0
免疫ウィルス学者による新型コロナを中心としたワクチンについての本。日本ではファイザーやモデルナのmRNAワクチンについての説明本が多い。しかし、著者は同じ遺伝子ワクチンのウィルスベクター(VV)ワクチンの開発者ゆえに「VVワクチン推し」。ほかの本にはない技術や事例の詳細を知ることができた。高い技術力をもちながら日本がワクチン開発で遅れをとるのは研究費が少ないこと、過去の薬害で製薬メーカーが消極的であることを挙げている。ワクチンは単なる医療物資ではなく、国家安全保障の役割があるという著者の提言は重要である。2023/05/24
Steppenwolf
0
G遅ればせながら漸く私もワクチンを摂取できるようになったこと,副反応関連情報をえたいと思い読んでみた.本書の出版は今年であった.しかしデルタ株が支配的になっているにも関わらず言及すらない.ウィルス変異の驚異的速さを思い知らされる.ウィルス開発についても若干言及されている.本書に言及のないキューバで開発されたワクチンについても知りたい.中国その他の援助は受けただろうが,自国で開発製造しすでに国民の大半はワクチン接種し,アフリカに医療支援団を1万人規模で送る余裕すらある.後手後手の我が国はどうなっているのか?2021/08/26