時の中の自分―サグラダ・ファミリア「石のマエストロ」魂をはぐくむメッセージ

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  • サイズ A5判/ページ数 112p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784807306534
  • NDC分類 523.36
  • Cコード C0070

出版社内容情報



外尾 悦郎[ソトオ エツロウ]
著・文・その他

内容説明

起源(オリジン)へ還る。天才建築家ガウディの遺志を継ぐ日本人彫刻家から21世紀を生きる若者へのメッセージ。

目次

時の中の自分(すべては自分を知ることから始まる;サグラダ・ファミリアとの出合い;ガウディの思いを継ぐ;起源へ還る;大聖堂建築は誰のため?)
壁を乗り越える原動力は?―質疑応答(ガウディのダイナミックさとは;岡本太郎とガウディの関係は?;スペイン人と日本人の違い;地震に対する工夫は?)
付録 『すきっと』インタビュー 今日をつかむ

著者等紹介

外尾悦郎[ソトオエツロウ]
1953年、福岡県生まれ。サグラダ・ファミリア聖堂彫刻家。京都市立芸術大学美術学部彫刻科を卒業後、中学校・高校定時制非常勤教師として勤務ののち、78年バルセロナへ渡る。彫刻家として認められ、アントニ・ガウディの建築、サグラダ・ファミリアの彫刻に携わる。2005年、アントニ・ガウディの作品群として外尾悦郎の作品を含む「生誕の門」と「地下礼拝堂」がユネスコの世界遺産に登録される。リヤドロ・アートスピリッツ賞、ミケランジェロ賞、文化庁長官表彰など受賞多数。サン・ジョルディ・カタルーニャ芸術院会員。天理大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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アキ

105
15歳の時に母から「貴方はこの家から出ていきなさい。」と言われ、大学を出てからスペインに辿り着いた。バルセロナ・サグラダ・ファミリアの建築に携り40年以上経った。「ロザリオの間」を修復し、葉の彫刻が装飾だけではなく「構造」と気付いた。ガウディは「オリジナリティーとはオリジンへ還ることである」と言った。考え続けて「機能と構造と修飾」という三つの問題をひとつの方法で解決することに理解が及んだ。人間の本当の幸せとは、人と人が力を合わせて行う中の小さな自分になれた喜びであると、噛みしめながらノミを振う姿が眩しい。2022/12/28

kan

26
石が恋しい、石を彫れば何かがわかる、という外尾氏にしか語れない言葉があふれ圧倒される。彫刻家や芸術家ではなく、あくまで石工だというスタンスだからこそ、ガウディを「同僚」と呼び、ガウディの声を聞けるのだろう。ガウディのオリジナリティの定義が興味深い。オリジナリティとは、オリジンに還ること。そしてオリジンは自然の中にある。日本と西洋の自然観は異なるが、外尾氏がカトリックでありつつ日本的な自然観も持ち合わせていることと、サグラダ・ファミリアの主任彫刻家を任されていることは繋がっている気がしてならない。2023/10/11

Bashlier

26
3/5 直接サグラダ・ファミリアのプロジェクトに参加した彫刻家による著作。「ガウディは同僚です」の言葉に驚きを感じ引き込まれました。彫刻にフォーカスした内容となっており、細部へのこだわりが建造物全体の雰囲気を大きく変化させるという本質に迫る内容です。また、「自己は時の流れの一部である」という著者の考えから深い示唆を得ることが出来ました。”過去”から学び、”今”できることを加えて、”未来”に伝えていく。そんな生き方が出来たら、と感じ入ります。2023/08/11

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