出版社内容情報
鎌田浩毅京都大学名誉教授、推薦!
(『「地震」と「火山」の国に暮らすあなたに贈る 大人のための地学の教室』著者)
地球はどれくらい古いのか。
今の地球を形づくる大陸・海・山はどのようにしてできたのか。
地球を取り巻く大気と生物たちの誕生に何があったのか。
人新世がもたらす地球環境の激変と地球の未来とは…。
ダーウィンをはじめとする科学者たちが解き明かしてきた地球の壮大な歴史を知り、
地質学者のように時間を捉えることで、
「今」この地球に暮らしている私たちが、
地球の過去とも未来ともつながっている、
豊かに存在する時間(タイムフルネス)の中に生きている実感と、
未来のためにどう行動するかの指針を得る。
【目次】
プロローグ 世界は時間そのもの
第1章 豊かに存在する時間、タイムフルネス
時間を敵視する私たち
地質学的観点で「時間」を捉える
タイムフルネスの意義
本書について
第2章 時間を捉える道のり
遅咲きの学問、地質学
地球はどのくらい古いのか
地質年代の登場
地質学を停滞させたケルヴィン卿
チャールズとお茶を
放射能の発見と岩石の年代測定
国際層序委員会(ICS)
時間の役人
ウラン同位体で迫る地球の核
クレア・パターソンの功績
地質年代学の成熟
炭素14年代測定法の不確実性
カリウム─ アルゴン法
アルバレス親子と白亜紀
先カンブリア時代とアルゴン
時間の「地図」を作る
第3章 地球の歩み
スルツェイ島の一生
玄武岩でできている海洋地殻
未完成の海底地形図
中央海嶺
水の力
山脈の形成過程
山の侵食
丘は生きている
雨と地形
造山と地震
スロー地震
山の創造と破壊
人新世の到来
第4章 空気が変わる
スヴァールバル諸島を襲う時間の波
地球初期の大気
生命の証拠、ストロマトライト
鉄の時代
大酸化イベント
退屈な10億年
スノーボールアースの時代
現在の大気の誕生
古生代、中生代、新生代
硫黄が大量絶滅の犯人か
大量絶滅の共通点
第5章 グレート・アクセラレーション(人類活動による大変動)
粉々に砕け散ったトルマリン
人新世の始まりはいつか
もはや予測できない天候
気候変動をもたらすもの
海底堆積物と氷床コアがもたらした気候科学の劇的変化
地球の自己増幅
止まらない二酸化炭素濃度の上昇
暁新世・始新世温暖化極大
二酸化炭素の封じ込めは可能か
海に鉄を撤く
石灰岩を作る
硫酸化エアロゾルを噴射する
自然の破壊と復元の非対称性
第6章 タイムフルネス─つながる過去と現在と未来
チョウザメ・パトロール
地質学的な時間に生きる私たち
第7世代の原則、曽祖父母からひ孫まで
世代を超えるアートとネイティブ・アメリカン
これからの数百年を取り戻す
地球について深く知り、壮大な世界を生きる
タイムフルネスの実践
エピローグ 自らの力で進む
付録
注釈
訳者あとがき
索引
[特別付録]読書会や感想整理のための10の質問
内容説明
地球も時間も、「今」は、過去のリズム、古いプロセスによって形作られてきている。過去、現在、未来を地質学者のように長いスパンで捉えれば、世界はちがった色どりで見えてくる。光合成を行う生命体の出現は38億年前、遊離酸素の出現は25億年前、古代の超大陸「ロディニア」誕生は8億年前、植物が陸地に定着したのが4億年前、ヒマラヤ山脈ができたのは5500万年前…。地質学者とともに壮大な地球の時間をたどり、時間の流れ方が変わった人新世の今、そして未来につながる地球と時間を考える。ロサンゼルス・タイムズ紙科学技術図書賞ファイナリスト作品。アメリカ出版者協会PROSE賞受賞作品(一般科学・一般数学部門)
目次
プロローグ 世界は時間そのもの
第1章 豊かに存在する時間、タイムフルネス
第2章 時間を捉える道のり
第3章 地球の歩み
第4章 空気が変わる
第5章 グレート・アクセラレーション(人類活動による大変動)
第6章 タイムフルネス―つながる過去と現在と未来
エピローグ 自らの力で進む
著者等紹介
ビョーネルード,マーシャ[ビョーネルード,マーシャ] [Bjornerud,Marcia]
ウィスコンシン州アップルトンにあるローレンス大学の地球科学・環境学教授。ビョーネルードの研究は、地震と造山運動の物理学に焦点を当て、基盤岩のフィールド研究と岩石力学の定量的モデルを組み合わせる。ノルウェー(スヴァールバル諸島)とカナダ(エルズミーア島)の高緯度北極圏に加え、ノルウェー本土、イタリア、ニュージーランド、スペリオル湖地域で研究を行ってきた。ミネソタ大学で地球物理学の理学士号、ウィスコンシン大学で構造地質学の博士号を取得。アメリカ地質学会フェローであり、オスロ大学(ノルウェー)とオタゴ大学(ニュージーランド)でフルブライト上級研究員を務めた。五大湖インディアン魚類野生生物委員会(GLIFWC)と協力し、スペリオル湖の水を脅かす採掘計画を阻止してきた。ニューヨーカー誌、ウォール・ストリート・ジャーナル紙、ロサンゼルス・タイムズ紙の寄稿ライターであり、一般向けの著書も複数執筆している。2025年、『Turning to Stone」でジョン・バロウズ賞を受賞
江口あとか[エグチアトカ]
カリフォルニア大学ロサンゼルス校地球宇宙科学部地質学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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