内容説明
大気から山地に降った雨が森・川を経由して大海に消えていく、太陽系唯一と考えられる水系全体の姿―物理過程を中心に、その概要を描いた日本で初めての一冊。水系と社会との関わりにもスポットをあて、今後の河川改変のあり方への指針も示す。
目次
水の惑星
降水
森林山地からの水の流出
水路の流れと波
平地を流れる川
洪水
川の流れの作用
川の変遷
日本の川と世界の川
河川感潮域の海洋波動と流動
河川感潮域における循環・混合・堆積
海へ流出した河川水の挙動
内湾・沿岸の流系
緑海における大河の影響
大洋における海水の循環
水系と社会
著者等紹介
宇野木早苗[ウノキサナエ]
1924年、熊本県生まれ。理学博士、日本海洋学会名誉会員。専門は海洋物理学。経歴:気象技術官養成所(現気象大学校)研究科卒業、中央気象台(現気象庁)海洋課、気象研究所主任研究官、東海大学海洋学部教授、理化学研究所主任研究員。また、日本海洋学会沿岸海洋研究部会長、土木学会海岸工学委員会委員、その他国、自治体の海関係の委員を務める。受賞:運輸大臣賞(1960年、台風波浪に関する研究)、日本気象学会藤原賞(1964年、高潮に関する研究)、日本海洋学会賞(1973年、沿岸海洋物理学に関する研究)、日本自然保護協会沼田真賞(2006年、沿岸海域生態系保全への海洋物理学からの貢献)、日本海洋学会宇田賞(2010年、川と海の相互関係を基礎とした沿岸環境保全に関する研究と啓発活動)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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