感想・レビュー
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あきあかね
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「口笛(クヅブエ)吹エで、裏背戸(カグヂ)サ出はれば、 青空ね、凧(タゴ)のぶンぶの音(オド)アしてる。 大屋根サ、昼寝(シルネ)コしてる三毛猫(サンケネゴ)。 ーああ春だじゃな!枝垂柳(スダレヤナギ)も青グなた。」(『麗日(オデンキ)』) 一戸謙三、高木恭造、植木曜介という三名の津軽の詩人のアンソロジー。中には一読では意味を解せないような、津軽の方言が散りばめられている。標準語というよそ行きの言葉でなく、自身と一体になった方言という身近な言葉は、詩人の心の内奥から迸る想いを、濾過される前の原液のような⇒2023/01/22