内容説明
歴史が続く、経営の理由はここにある。中日新聞連載、「ももとせ物語」待望の書籍化。
目次
柿安本店―挑んだ。新たな歴史に
ホーユー―開拓精神どこまでも
中日本氷糖―こだわりの塊。数センチ大
峰澤鋼機(現MINEZAWA)―女3代。陰に日なたに
一柳葬具総本店―異端児。車社会に着目
松本義肢製作所―没頭した。理想を求め
おぼろタオル―喜ばせたい。100年後も
丸川製菓―焼け野原。膨らんだ夢
KAIグループ―野鍛冶魂 いつまでも
鶴弥―「規格外」。かみ合った
カゴメ(上)―青臭い。ソースならば カゴメ(下)―根付く哲学。熟さぬ夢
東郷製作所―困った。だから作った
津田駒工業―質こそ力。挑戦続ける
後藤木材―固い志。日はまた昇る
河田フェザー―白しく美しく。圧倒的に
杉藤楽弓社―魂の旋律。遺志響かせ
東洋軒―黒いカレー。日々苦悩
あいや―西尾発の抹茶。世界へ
美川酒造場―山廃仕込み。壁を突破
牧成舎―チーズ。しょうゆ味で〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
50
伝統とは革新の連続・・と、何度も聞いたことがある。それを再確認できる。もちろん、守るべきものと、変えるべきもののバランス・融合もあるのだと思う。これも言い古されているが、何を持っているのかが意外に気づきにくい。自分のことが、よくわからないのと同じ。ただ、そこで、棚卸をしてわかることもある。それが、他社との違いであり、生き残る術なんだと思う。2024/09/11
サトシ@朝練ファイト
23
創業100年以上の長寿企業は2023/09現在で全国に43631社ある。その半数以上が売上高1億円未満で、身の丈に合った経営を安定的に続けてきた中小企業が多い。ふむ、カゴメは東海市だと知っていたけど、キューピーは西尾市だったんかい。杉江製陶も今後が期待できそう。2024/09/01
のるくん
5
中日新聞に連載された百年を超える50の企業の物語。そんなに大きな規模の企業ではないけれど、地域に根差し、一部は世界にも飛び出して、今なお進化を続ける企業。GAFAMとかユニコーンとか売上高や時価総額の金銭価値ではなく、時代に合わせて長く続けられるか時間的価値。かつての巨大恐竜の大きさ強さの争いから、小さくても賢く生き延び続けた哺乳類のよう。サステナブルだなんていうと、なんだか軽々しい。時は金なり。最近では海外から注目される日本の長寿企業は、「時間総額」なら世界を席巻するかも。もっと評価されていいのになぁ。2024/07/20