出版社内容情報
非情の人間学を知る仁義礼智が重んじられた時代にあって、法律と刑罰の大切さを説いたが用いられず、のちに客死した法家思想の大成者・韓非子。信賞必罰、君主への服従など、思想の真髄を凝縮。
内容説明
ことばの意味は、つねにことばのかわされる場との関連で決定される。それを前提にして発言の意味を受け取るべきだ。現代人は韓非の思想に何を学ぶか。
目次
第1章 『韓非子』のおもしろさ―韓非は他にはいない奇妙な思想家?
第2章 韓非は亡国の貴公子である―孤独な思想家・韓非の横顔
第3章 韓非は「法」をどのようにとらえていたのか―罪には厳罰で処すべきと考えた韓非
第4章 韓非は「君主」をどういう存在と考えたのか―君主になれるかどうかはすべて「勢」が決める
第5章 韓非は「君臣関係」を取引と割り切った―韓非と他の思想家の君臣関係のとらえ方
第6章 韓非は同時代をどうみていたのか―国をだめにする「五種類の害虫」がいる
第7章 『韓非子』はどのように読まれてきたのか―『韓非子』を読んだ人々の評価
第8章 『韓非子』の説話―『韓非子』のもうひとつの側面