内容説明
人類は安全で快適な生活をめざして、各種技術を開発してきた。今日の通信情報機器の発達はその代表で、便利さの進化はいちじるしい。これを支えたのは学問と技術で、本書では液体やガスなどのエネルギー源、金属・プラスチック・化学薬品などの原材料、製品や材料および人を輸送する陸海空の交通機関、それを支える道路・空港・橋梁・建物などの構造物における技術上の成功談ではなく、失敗例を取り上げる。具体的には地震・台風・火事などの自然災害と公害を除き、世界中で発生してきた労働災害や火災・爆発・破裂・中毒・崩壊・交通などの事故である。今日の人類の技術の成功の陰で、正しく報道されることも少なく、また公表された事故の記録の重要性も理解されていないが、同種事故の再発防止のため、幅広い視点からこれらを掘り起こし、二十一世紀の安全の方向をさぐる。
目次
第1章 エネルギー資源の変遷と事故
第2章 建造物と建設工事中の事故
第3章 原材料の製造と利用時の事故
第4章 陸海空交通機関と事故
第5章 まとめ
著者等紹介
駒宮功額[コマミヤコウガク]
昭和4年、東京・神田に生まれる。東京理科大学卒業の後、労働省産業安全研究所に入る。爆発や過剰酸素火災など化学的災害、廃棄物焼却処理などを研究。平成8~9年、韓国ソウル市立大学客員教授。現在、特定非営利活動法人・災害情報センターの理事を務め、災害データベースの整備を手がける
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