目次
第1部 保存対象の拡大―民家から歴史的環境へ(文化財としての民家とその保存;明治建築の歴史的価値とその保存;文化財開発委員会(仮称)のパイロット・プラン
歴史的遺産の評価と再構成
開発と文化財
技術による日本の征服
集落・町並みの価値と保存
歴史的環境の保存をどう実現するか
道路と文化財、そして文化財としての道路
歴史的環境の保全
歴史的環境保全の系譜と展望
日本における伝統的民家・集落の保存
東京駅再生の論理
「東京」の象徴
「近代化遺産」と煉瓦造建築
モダニズム建築の保存)
第2部 保存理念の再検討(イタリアにおける文化財保護の制度と思想;ミューズの幽閉;都市住宅の伝統;モニュメント保存の方法はどこまで有効か;修理と復元と活用;文化財保護の理念と方法;文化遺産のオーセンシティをめぐる素描;文化遺産の保存と記憶の残像;文化遺産の保存と観光)
第3部 歴史的環境と住民の暮らし(見失われた価値の再評価;歴史的町並みの課題(「第一回町並みゼミ」記念講演)
歴史の痕跡尊重を
歴史的町並みとくらし
壊さない建築家と大内宿/共生の探求)
第4部 その他―多様な保存対象、保存を支える仕組み(あすにのこす飛鳥きょうを悩む古京;脱皮したい博物館主義 文化財保護のあり方に提言;歴史的環境保全における市民と専門家;対談・技術史の流れにみる環境観の変遷;建造物修理用資材の確保;職人の生き方;「帝国ホテルを守る会」のころ;蘇った田首里城正殿;想像力のゆくえ;アジア・太平洋地域文化財建造物保存修復協力事業について)
著者等紹介
稲垣栄三[イナガキエイゾウ]
大正15年6月29日東京生まれ。昭和23年3月東京大学第一工学部建築学科卒業、同大学院進学。昭和27年12月東京都立大学助手。昭和35年5月東京大学工学部講師。昭和35年11月東京大学工学部助教授。昭和36年9月工学博士。昭和43年日本建築学会賞(「神社建築史に関する研究」)。昭和48年7月東京大学工学部教授。昭和54年4月東京大学総合研究資料館館長。イコモス日本国内委員会副会長。昭和58年4月建築史学会設立、代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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