感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
65
変わった視点です。ハムレットはヨモギ、とつぶやく。そこにケルト的なものを見る。 苦海浄土ではヨモギをフツと呼び、そこにアイヌ語を見、沖縄、南西諸島のいい方との共通性を見る。2024/03/05
メモ
1
この本は著者風に言えば「物事を分かってしまってはいけない、しかしあきらめてもいけないと藻掻いて悶えた人間の記録」である。 とはいえそう言われても困るだろう。私なりに補助線を引いておきたい。 通底するのは近代に対する疑念から古代人の感応に活路を求めて彷徨った結果著者が感応したものがヨモギ、石牟礼道子、ハムレット、ケルト等のラインナップになることだ。特にヨモギを触媒にして書かれている。 著者の悪戦苦闘の記録なので、自分の人生の来し方を振り返り、他の人の藻掻きを覗いて見たい人には良書となるだろう。 2023/11/06