内容説明
西洋の古代から古代末期、ビザンティン時代、さらには西洋初期中世(プレ=ロマネスク)に至る非常に多くの挿絵入り写本群、および関連する美術作品の関係を解明。
目次
第1章 文学と再現的諸芸術の一般的関係(文学的内容の視覚化に関する三手法;ヴィクホッフの用語に対する批判 ほか)
第2章 ミニアチュールと本文の間の物理的関係(古典期の巻子本における挿絵システム;冊子本になってからの変化の諸段階 ほか)
第3章 内容に関連してのミニアチュールと本文の関係(ミニアチュールと様々な種類の本文の結び付き;依拠する本文に対するミニアチュールの様々な関係)
第4章 本文批評と画像批評の関係
第5章 挿絵入り書物の基本的まとまりとしてのミニアチュール・サイクル(単一サイクルからなる写本と複合サイクルからなる写本;「一個の図像学的単位としてのサイクル」という考え方が様式批判におよぼす影響)
著者等紹介
ワイッツマン,クルト[ワイッツマン,クルト][Weitzmann,Kurt]
1906年、カッセル近郊で生まれる。ミュンスター、ヴュルツブルク、ヴィーンで美術史を学び、最後はベルリン大学においてA.ゴルトシュミットの指導の下でビザンティン象牙彫刻について博士論文を提出。引き続きゴルトシュミットとともにビザンティン象牙彫刻の二部からなるコーパスを出版した。1935年、プリンストン大学に招聘されたのを契機にナチ統治下のベルリンを離れ米国に移住。1993年に亡くなるまで終生プリンストン大学に留まった。この間在プリンストンの高等学術研究所所員、ハーヴァード大学委託ダンバートン・オークス・ビザンティン研究所教授を兼ねる。1983年にはベルリン大学から、1993年にはプリンストン大学から名誉学位を授与される
辻成史[ツジシゲフミ]
1933年東京に生まれる。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業、立教大学文学部大学院組織神学専攻課程およびプリンストン大学大学院美術考古学科博士課程修了・Ph.D.、ダンバートン・オークス・ビザンティン研究所、プリンストン高等学術研究所、テキサス大学、ハイデルベルク大学等で研究員を務める。大阪大学文学部美学科教授・名誉教授、金沢美術工芸大学大学院芸術学専攻特任教授等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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