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出版社内容情報
生前より一貫して名声を保ち続けた画家デューラーが、どのようにして名声を意識し希求したかを精緻に分析する。作品中のデモンストレーションなどを指摘し、美術の展開に果たした名声のメカニズムの役割を明らかにする。
内容説明
イタリアに対する文化的劣勢の克服を願っていたドイツ人文学者たちにとって、デューラーは希望の星に映ったにちがいない。画家が共同体の名誉を高め、広く喧伝するに学者以上に有効な存在であることを彼等はイタリアにおける先例から熟知していた。彼等はデューラーに待望久しい文化的英雄としての可能性を看て取った。いまやデューラーの使命はイタリアにおいて己の技量を認めさせることにあったといえる。このような状況下の第二次イタリア旅行において、デューラーがどのように効果的に技量を誇示したのか、が本書の主たるテーマとなる。
目次
デューラーの自己成型:“1500年の自画像”を中心に
第二次イタリア滞在における技量の誇示(描かれた蠅;速筆;醜い形象;異なる作風の併用)
デューラーと名声のメカニズム