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出版社内容情報
松園、松篁と続く日本画家の三代目に生まれた著者が鳥を通して生命の本質に迫る随想集。(自作鳥画付)
内容説明
松園、松篁と続く、日本画家の三代目に生まれた著者は、花鳥画家の第一人者であると共に、日本鳥類保護連盟から研究所の指定を受け二百余種、1500羽余りの鳥を飼育している。鳥の生態への深い洞察を通して、自然との共生を希う随想集。
目次
鳥を飼う(鳥飼いへの道;水;訪問者 ほか)
花鳥画を描く(コントロール・センター;鳥を描く;画家の性癖 ほか)
現状からの報告
飼育野生鳥類リスト
自然復帰への道(自然復帰への発信基地)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
booklight
25
三代続く日本画家の上村淳之のエッセイ。父、松篁と同じく花鳥画を得意とした淳之。父の建てた唳禽荘にアトリエを構え1600羽、261種を飼う。鳥と親しくしないと鳥の絵は描けないと言って鳥を飼う。そこまでやるのか、とも思うし、それはそれで楽しそうに飼っているのはうらやましい。繁殖家の一面も持つほど。鳥と心をかよわせてこそ、鳥に自分の想いを託せる。こういった感性こそ日本的情緒という。西洋画は観察で、観察ではあくまで対象となり、思いは託せない。一般に古い西洋画は意味を持たせるが情緒はない。画家らしい分析に目から鱗。2024/09/07
雉彦
1
私は鳥が好きだけれど、きっとこの熱量で取り組めることを見つけられないと思った。絵は、シンプルだけれど羽音や鳴き声や草が擦れる音が聞こえてきそう。最近、湿地や森がメガソーラーに置き換わっていたり、川にコンクリートの護岸工事をしていたり、それに憤ることが多くあった。保護や増殖ばかりにならないよう、多様性を理解した上での行動を学びたいし、声を上げたいと思う。2023/04/05