京都の近代と天皇―御所をめぐる伝統と革新の都市空間1868~1952

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京都の近代と天皇―御所をめぐる伝統と革新の都市空間1868~1952

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  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784805109519
  • NDC分類 216.2
  • Cコード C1020

出版社内容情報

明治、大正、昭和。三代の天皇と近代京都のかかわりとは?

▼今でこそ観光地として不動の人気を誇る京都ですが、明治維新によって首都の地位を東京に奪われた際には、御所にぺんぺん草が生え、久しぶりに帰った明治天皇を大いに嘆かせたほど荒れ果ててしまいました。▼しかし、そこから京都は皇室とのつながりという伝統を活かし、さらに博覧会の開催や琵琶湖疎水事業といった革新的なイベントで巻き返します。▼明治天皇からの資金援助(自腹!)で行われた御苑の整備。天皇を歓迎するための市街道路の拡張。大正期から昭和にかけて起こった御所の拝観規制をめぐる市民と行政の綱引き、など、京都は常に天皇(皇室)とかかわりながら発展していきます。▼ローマ、パリ、プラハにも比肩されるべき都市改造の歴史を描く、京都と天皇の近代の物語です。

京都御所・御苑と近代京都――はじめに
第一章 御所の整備と御苑の創出による伝統と革新
第二章 平安遷都千百年記念事業と観光名所としての御所
第三章 御所・御苑と市民の新しい関係
第四章 窮屈になってゆく奉祝行事
第五章 御所・御苑空間と戦後京都
京都御所・御苑と将来の京都――おわりに

内容説明

都市・文化・国民・君主制―京都は日本の近代を映す“鏡”である。

目次

京都御所・御苑と近代京都―はじめに
第1章 御所の整備と御苑の創出による伝統と革新―明治維新から日清戦争前
第2章 平安遷都千百年記念事業と観光名所としての御所―日清・日露戦争から都市改造事業の時代へ
第3章 御所・御苑と市民の新しい関係―大正デモクラシーと都市計画事業の展開
第4章 窮屈になってゆく奉祝行事―昭和天皇即位の大礼から太平洋戦争
第5章 御所・御苑空間と戦後京都―象徴天皇制と都市の再生
京都御所・御苑と将来の京都―おわりに

著者等紹介

伊藤之雄[イトウユキオ]
京都大学大学院法学研究科教授・博士(文学)。専門は近現代日本政治外交史。1952年福井県大野市生まれ。1976年京都大学文学部卒。1981年京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。名古屋大学文学部助教授等を経て、1994年より現職。1999年からは京都市政史編さん委員会代表を兼任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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chang_ume

5
近代京都の都市開発について、明治・大正・昭和と三代にわたる「近代天皇」の京都行幸が大きな画期と理解される内容。近代天皇が東京という新居から、旧居である京都へ向けて刺激を与え続けたという見通しか。結果、天皇の行幸ルートとして、京都駅から京都御苑に至る導線である「烏丸通」と「丸太町通」が拡幅され、さらに即位大礼の際の外国ゲスト宿泊地である蹴上地域(都ホテル)と京都御苑を結ぶ「河原町通」も大規模に改修されていく。これら道路開発は、行幸ルートの荘厳化と同時に、市民による「奉迎」の祝祭空間を形成する事業でもあった。2019/04/25

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