ナショナリズムとイスラム的共存

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784805108932
  • NDC分類 226.6
  • Cコード C1020

出版社内容情報

かつては異なる人種・宗教・言語が共存していたイスラム世界。その政治的・社会的安定を崩壊させた西欧由来のネーションステイト・モデルとナショナリズムを問い直す。

目次

1 世界秩序と政治単位(イスラム世界秩序;『西洋の衝撃』とイスラム国際体系)
2 ことばと統合(オスマン帝国と対外的コミュニケーション;多言語帝国の構造)
3 共存様式とアイデンティティー(イスラム世界における自意識と他意識;イスラム的共存の伝統とその変容;ナショナリズムと共存問題―キプロス紛争を中心として)

著者等紹介

鈴木董[スズキタダシ]
東京大学東洋文化研究所教授。法学博士。1947年、神奈川県生まれ。東京大学法学部卒。1972‐75年、トルコ国政府奨学金留学生としてイスタンブル留学。1982年、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。1983年、東京大学東洋文化研究所助教授。1991年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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うえ

7
「イスラム的国際体系観の原型においては、一方において、「イスラムの家」全体を包含するイスラム普遍国家と、他方において、さまざまな異教徒の国家、宗教共同体、個人からなる「戦争の家」が想定されていた。それ故、そこでは、イスラムの家内部における同質の文化世界に属する複数の基本単位国家間の国際関係は想定されていなかった。しかし、「イスラムの家」が全世界を包括して世界大のイスラム普遍国家が成立するというヴィジョンは実現を見ず、かえって現実には、「イスラムの家」の内部の政治的統一が失われる状況が生じてきた。」2020/04/26

Arko

0
15102015/10/06

0
イスラム的共存システムと多言語性・多宗教性について近代世界によるナショナリズムの理念とネーション・ステイト・モデルへの適応性についてラテン文字圏や西ローマ帝国、オスマン帝国などの下で包摂されたものとして説明されている。西洋の衝撃への対応として現実においてどの変容過程を検討している。伝統的統合様式の特質としてオスマン帝国とエスニック・グループの平等の下における共存を目指すことではないことやキプロス紛争などについて書かれている。2014/11/25

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