内容説明
漢字文化圏における中観仏教の展開!中国では隋代に嘉祥大師吉蔵によって最盛期を迎え、日本には飛鳥時代に伝来し、法相宗と並んで奈良・南都六宗の一翼を担った三論宗。その後も日本の仏教思想の基盤を支え続けた教学を、法会記録に見る学僧たちの動態分析や、著者発見のものを含む文献の整理・復元等を通して、多角的に考察・解明。
目次
序説―三論学派と三論宗
第1部 日本三論宗に関する研究(日本への三論宗の伝来と受容;興福寺維摩会と諸宗;智光の撰述書について;安澄の引用する諸注釈書の研究)
第2部 三論宗の文献研究(慧均『大乗四論玄義記』の研究;『弥勒経遊意』の疑問点;『大品遊意』考;『大乗玄論』成立の諸問題)
第3部 大須文庫所蔵の三論宗文献(均僧正『弥勒上下経遊意十重』;香山宗『大乗三論師資伝』;実敏『二諦義私記』;観理『方言義私記』)
著者等紹介
伊藤隆壽[イトウタカトシ]
1944年山形県高畠町に生まれる。1967年駒澤大学仏教学部仏教学科卒業。1972年駒澤大学大学院博士課程(仏教学)満期退学。2010年駒澤大学退職。駒澤大学名誉教授。曹洞宗自性院住職。博士(仏教学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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