内容説明
殺意か警告か―不気味な羽音とともに無数に湧きだす透明な“幽体”の軍団。大戦敗亡の屈辱に、ドイツ国防軍の精鋭が幻視した黙示録は、現代の恐怖となる。
著者等紹介
ユンガー,エルンスト[ユンガー,エルンスト] [J¨unger,Ernst]
ドイツの思想家、小説家、ナチュラリスト、軍人。1895年、ハイデルベルクのプロテスタント家庭に長男として生まれる。1914年、第一次世界大戦に志願兵として出征、西部戦線で戦い、1918年、プロイセンの最高勲章プール・ル・メリットを最年少で受賞した。1920年、戦記の傑作『鋼鉄の嵐』を出版。その後、賠償に喘ぐ敗戦国ドイツの復興をめざす“保守革命派”に身を投じ、マルティン・ハイデガーやカール・シュミットらの共感を得た。ナチス政権誕生を予見する『労働者』を書いたが、ヒトラーが独裁を確立するやベルリンを去り、森に隠棲して昆虫採集などに没頭する。1939年に書いた小説『大理石の断崖の上で』が後に“抵抗文学”として評価される。同年、国防軍に復帰してパリに進駐。戦後の欧州再生ビジョンを記した秘密文書「平和」は反ナチスの軍幹部に回覧され、1944年7月のヒトラー暗殺計画の支柱となった。戦後は「20世紀のゲーテ」と呼ばれ、日記、エッセイ、小説、往復書簡など旺盛な執筆活動で1982年にゲーテ賞を受賞した。1985年、ユンガーの名を冠した昆虫学賞が創設された。1998年、102歳で死去
阿部重夫[アベシゲオ]
1948年、東京生まれ。1973年、東京大学文学部社会学科卒、日本経済新聞入社。社会部、整理部、金融部、証券部、論説委員を経てロンドン駐在。1998年、退社。2006年に月刊誌FACTAを創刊。病を得て19年8月に身を引く。日本新聞協会賞を1992年と94年に受賞
谷本愼介[タニモトシンスケ]
1950年、大阪生まれ。1977年、東京大学大学院博士課程中退(独文学専攻)。神戸大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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