内容説明
今や、物語づくりは小説家やシナリオライターの専売特許ではなく、メディアは紙やスクリーンとは限らない。マーケターによる、消費社会全体を舞台とした物語づくりが課題となっているのである。本書では、物語論をはじめ、記号論、コミュニケーション論、社会学、精神分析、文化人類学、民俗学、そしてマーケティングなどの知見を動員して、これについて考えようとしている。
目次
1 物語マーケティングの概要(物語マーケティングとは;物語マーケティングの特徴;なぜ、今物語マーケティングを提案するのか;物語マーケティングの事例)
2 物語マーケティングの考え方(マーケティングをとらえなおす;物語をどう分析するか;物語の構造;物語のダイナミックス;革新する物語;完成させるのは消費者)
3 物語マーケティングの方法(観察・解釈プロセスと表現・伝達プロセス;2つのプロセスでの着眼点;観察・解釈の方法;消費者調査への応用;表現・伝達の留意点;表現・伝達の実際)
4 90年代と物語マーケティング(構造変動の中で;“もうひとつの現実”の増殖の中で;消費者の物語生成能力の向上の中で)