内容説明
本書に掲載された『楠無益委記』『長生見度記』『夫従以来記』は、恋川春町・朋誠堂喜三二・竹杖為軽のそれぞれが連作した“空想未来記”である。『楠無益委記』が発表されたのは安永8年(1779)のことで、世は田沼意次が権勢を振っていた時代である。その東洋思想から西洋科学へと移行していく時代の中で、恋川春町ら戯作者たちは、大いなる想像力で未来を語ったのである。その多くは逆説的な未来記となっている。
目次
女性上位時代が到来する
男性社会の崩壊と逆転の時代が来る
親より子供が実力のある学歴社会に
若者世代に激辛ブームが巻き起こる
サービスのため社員教育時代となる
老人パワーが爆発し、遊びが流行る
得体の知れぬカタカナ語が氾濫する
宅配型の商売が大いに繁盛する
不倫が堂々とまかり通る時代になる〔ほか〕
コラム 江戸時代の予言・予測・才人たち
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