内容説明
ベルリンの夜の歓楽を生んだワイマール時代の政治文化の種々相から、30年代の隠れたる精神的基盤ともなったナチスのオカルティズムまで、ひとつの都市文化の生成から崩壊までを探る。
目次
1 ワイマール文化の栄光と黄昏(ワイマール共和国の成立;ベルリン市街図;左翼の光芒と衰退;カフェ;歓楽の都・ベルリンの「夜の生活」;風俗の革命;大衆文化としてのキャバレー;享楽のレヴュー、娯楽のヴァリエテ;ドイツ映画、還らざる黄金期;表現主義、ダダ、新即物主義;建築のユートピアと国際様式;現代音楽の黎明と「新音楽」;20年代の演劇の多様性)
2 ナチズムの霊的熱狂(ワイマールの終焉、ナチスの台頭;褐色の軍隊―突撃隊「SA」;黒衣のエリート集団―親衛隊「SS」;オカルティズムと綺想科学;ナチズムにみる人種理論;ナチ宣伝術;ナチスの芸術;ナチ時代の知られざる映画の断面;ナチス第3帝国の性生活;青年運動の萌芽とナチスへの統合;神々の黄昏―第3帝国の崩壊)
感想・レビュー
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毒モナカジャンボ
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1918-1933年のヴァイマル共和国期から1945年までのナチス期のドイツを主に文化史的方面から振り返る、入門書的な本。ヴァイマル共和国は誕生前からグッダグダで、15年間に19回首相が代わり、主にベルリン西部ではボヘミアンで退廃的文化が花開く。カフェ、キャバレー、レビュー……ナチス政権期になると性的なものを除いて退廃文化が浄化され、公認芸術がドイツを支配していく。有力な文化人たちがどんどんドイツを脱出していくなか、レニは才能を開花させ、フルトヴェングラーは何が何やら分からぬままナチスに帰還する。2020/06/14
をとめ
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図書館2019/11/01
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