出版社内容情報
デザインは“民主化”できるのか?
現代社会は大きな変革の只中にあり、望むか望まないかにかかわらず個人や組織は自らのあり方を絶えずデザインし直すことを迫られています。本書は、ソーシャルイノベーションの世界的権威エツィオ・マンズィーニが、誰もがデザイン能力を発揮する「誰もがデザインする時代」の新たな思想と実践を提示した一冊です。
マンズィーニは、人々が日々の営みの中で発揮する「遍在的デザイン」能力と、それを専門的知見で支援する「専門的デザイン」の協働を重視します。専門家はもはや唯一の担い手ではなく、人々の対話や協働を促し、変革を可能にする「イネーブラー(実現支援者)」への役割の転換が求められています。
豊富な事例を通じ、単なる問題解決を超え、生活に新たな価値をもたらす「意味形成」のデザインを追求します。小さく(Small)、ローカルで(Local)、オープンで(Open)、つながりあっている(Connected)「SLOCシナリオ」を掲げ、持続可能な未来を草の根から築くための知見を網羅した、21世紀の必読書です。
【目次】
日本語版序文──エツィオ・マンズィーニ
監訳者序文──八重樫 文
謝辞
序章
第1部 ソーシャルイノベーションとデザイン
第1章 イノベーション、新たな文明社会の創造に向けて
ソーシャルイノベーション
分散型かつレジリエントなシステム
複数の持続可能な質
新たな文明社会の兆し?
第2章 つながりあった世界におけるデザイン
慣習とデザイン
遍在的デザインと専門的デザイン
デザインモードマップ
新たに台頭するデザイン文化
デザインにおけるソーシャルイノベーション
デザインの新たな捉え方
第3章 ソーシャルイノーベーションのためのデザイン
ソーシャルイノベーションのためのデザインとは何か
それが「何でないか」
どのように機能するのか
新しいデザイン知識
第2部 協働する人々
第4章 協働型組織
新しい関わり合いの形態
選択による協働
実現を支えるエコシステム
第5章 協働的接触
協働的接触の次元
協働的接触のマッピング
協働的接触の実践
第3部 物事を動かす
第6章 可視化し、形にする
マッピングと増幅
ストーリーの創造
シナリオ構築
社会的対話のためのビジュアルツール(12の可視化事例)
第7章 可能性を高め、実現しやすくする
支援型的な環境
ネットワーク型ガバナンス
実験のための場所
第8章 効果的で、意味あるものにする
問題解決
意味形成
信頼構築
第9章 複製し、接続する
Small, local, open, connected(小さく、ローカルで、オープンで、つながりあっている)
スケールアウトとしての複製
スケールアップとしての接続
第10章 ローカルでオープンにする
プレイスメイキング
場所とレジリエンス
プロジェクトによる計画
コスモポリタン・ローカリズム
終章 新しい文化のためのデザイン(結論に代えて)
注釈
訳者あとがき──岡本 晋、石塚理華、森 一貴、中山郁英
索引
内容説明
デザインは”民主化”できるのか?自らのあり方を絶えずデザインし直さなければならない世界で、人々のデザイン能力を育み、持続可能性に向けた社会変革を推進するためには―。「ソーシャルイノベーションのためのデザイン」の第一人者、エツィオ・マンズィーニによる世界的名著、『Design,When Everybody Designs』待望の邦訳。
目次
第1部 ソーシャルイノベーションとデザイン(イノベーション、新たな文明社会の創造に向けて;つながりあった世界におけるデザイン;ソーシャルイノベーションのためのデザイン)
第2部 協働する人々(協働型組織;協働的接触)
第3部 物事を動かす(可視化し、形にする;可能性を高め、実現しやすくする;効果的で、意味あるものにする;複製し、接続する;ローカルでオープンにする)
新しい文化のためのデザイン(結論に代えて)
著者等紹介
マンズィーニ,エツィオ[マンズィーニ,エツィオ] [Manzini,Ezio]
30年以上にわたり、持続可能性のためのデザイン領域で研究・実践を続ける。近年は、公正でエコロジカルな移行に向けたソーシャルイノベーションに注力している。こうした問題意識のもと、15年前にDESISネットワークを設立。DESISは、デザインスクールによる国際ネットワークとして、持続可能性のためのソーシャルイノベーションに関わるデザイン活動を展開している。2024年にはデザイン研究に関する国際学会Design Research Societyより生涯業績賞を受賞。現在、 DESISネットワークのプレジデントであり、ミラノ工科大学の名誉教授を務める。これまで世界各地のデザインスクールで客員教授としても活動してきた
八重樫文[ヤエガシカザル]
学校法人立命館総合企画室室長、立命館大学経営学部教授、デザイン科学研究所DML(Design Management Lab)チーフ・プロデューサー、経済産業省・情報処理推進機構デザインマネジメント人材の育成に関するタスクフォース主査。1973年北海道江別市生まれ。専門はデザイン学、デザインマネジメント論。武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒業、東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。デザイン事務所勤務、武蔵野美術大学造形学部デザイン情報学科助手、福山大学人間文化学部人間文化学科メディアコミュニケーションコース専任講師、立命館大学文理総合環境・デザイン・インスティテュート准教授、同経営学部准教授を経て、2014年度同教授、2026年度からデザイン・アート学部教授。2015、2019年度ミラノ工科大学訪問研究員。国内外の企業や研究組織との共同研究・産学連携に積極的に取り組み、理論と実践を往還した研究・教育・コンサルティング・ネットワーキングの創発的統合を推進している
中山郁英[ナカヤマイクエイ]
立命館 大学経営学部 准教授。立命館大学デザイン・アート学部/研究科設置委員会 委員。合同会社ケイフープロジェクトマネージャー。民間企業や東京大学i.school等での勤務を経て滋賀県長浜市に帰郷、自治体と協働した事業等に携わる。2025年より現職にて新学部/研究科の立ち上げに従事。研究テーマは「行政組織によるデザインの実践」。デザインを行政で当たり前のものにすることを目標に研究・活動を行う。京都工芸繊維大学大学院デザイン学専攻博士後期課程修了。博士(学術)
石塚理華[イシツカリカ]
千葉大学工学部デザイン学科・同大学院卒。国内外の大学にてサービスデザインを学ぶ。2021年にソーシャルイノベーション・スタジオ「公共とデザイン」を設立。民主的社会環境(クリエイティブデモクラシー)を耕すため、企業・自治体・住民・課題の当事者と手を取り合い、制度や関係、社会システムの編み直しに取り組む。東京都渋谷区や北区での伴走支援、〈産む〉にまつわる価値観を問い直すプロジェクト『産まみ(む)めも』などを実施
岡本晋[オカモトシン]
1998年京都市生まれ。一般社団法人monlon代表理事。2026年3月、京都工芸繊維大学大学院デザイン学専攻博士後期課程修了見込み。専門領域は「政策のためのデザイン」。研究活動では、地方自治体におけるサービスデザイン・参加型デザインの実践可能性を探索し、国内外の学会や学術誌で論文を発表。デザイナー・デザインリサーチャーとして、これまで主に地方自治体・中央省庁のプロジェクトに従事。2025年、公共・ガバナンス領域における参加型デザインの推進を目的とする一般社団法人monlonを設立
森一貴[モリカズキ]
東北芸術工科大学企画構想学科地域デザインコース専任講師。シェアハウス家主。アールト大学デザイン修士課程修了。多様な人々が集い、出会い、関わり、思いもよらない変化が生まれる参加型デザインの実践・研究を行う。福井県鯖江市にて「さばえまつり」や「RENEW」をはじめ、持続可能な地域を目指すプロジェクトの企画・実施に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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