出版社内容情報
恐るべき呪いを秘めつつも、人々を魅了して止まない底知れぬ大穴『アビス』。母・ライザに会うべく少女・リコと機械人形・レグは、この大穴に人生をかけて挑んでいく。
手探りながらも順調に探窟を進めていくリコとレグ。深界二層の監視基地(シーカーキャンプ)で伝説の白笛『動かざるオーゼン』から厳しい指導を受けるなどしつつ、二人は徐々に穴に対する理解を深めていく――。
そして舞台はついに深界三層から深界四層に…。深くなるにつれ、この世の物とは思えぬほど凶暴になっていく原生生物に襲われて、冒険の大ピンチに陥ったリコとレグ。そんな絶体絶命の状況の中、二人の前に現れたのは…?
友情と悲哀が入り混じる大冒険活劇、第三巻!!
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工藤さんちの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
49
オーゼンのもとを離れ、ついに二人はさらなる深淵へ。で、さっそく死にかけます。だ、大丈夫なのかぁ・・・。全く実力・能力が伴ってない!ナナイが現れなければ物語は崩壊してました。そしてナナイとミーティ。哀しい二人組の登場は、アビスの残酷さの象徴にも思えます。それにしても、無惨な描写がリアルというか・・・。2016/08/13
しゅり
40
安楽死という残酷で救いのない話。ぬいぐるみのような少女・ナナチ登場。んなぁー。この巻ではアビスの生物や呪いの恐ろしさが,より一層リコ&レグに襲い掛かる。かわいいイラストでは隠し切れない,高まる緊張感と重苦しいテーマ。憧れのために手段を選ばない残忍さが人間らしく,度し難い。面白かった。2025/08/22
真白優樹
38
鍛えられ強くなってまた歩き出すリコとレグ。だが、奈落は容赦しない。今まではお遊びだと言わんばかりに襲い掛かるのは、奈落に住まう絶対強者。傷ついた二人の前に現れるのは、獣の体を持つ者、ナナチ。ナナチが語るは壮絶で凄惨な過去。一人の奈落の狂気に取り憑かれた探窟者が引き起こした闇に葬られた実験。異形へと変貌し、死ねぬナナチの友ミーティ。彼女を殺せ、その願いの果てに解され、奈落へと還るミーティ。もう戻れぬ境界線は越えた、だがこの先の闇は更に深い。それでも、憧れは止まらない、茨の道でも。 では次巻へ進もうか。2017/10/17
あっちゃん
35
もう後半は痛々しくてのたうち回りました。冒険には怪我や病気がつきものですが、この物語のレベルは違いますね。リコォォォォ!!大丈夫かな、前みたいに動けなくなっちゃうのかな…とリアルに心配しております。そして最後。号泣しました。ミーティ…生まれ変わって、またナナチに逢えるといいな。2015/07/15
ぐっち
28
階層が下がるにつれて、どんどん闇が深くなる。ナナチとミーティの話が辛すぎる。「オイラのたからもの」のところを読み返したらまた泣けてきた。2017/12/16