出版社内容情報
?2020年に発表された短編SFのベスト・オブ・ベスト。
SFが、面白い。
内容説明
去年発表された傑作短編SF十一編を収録。
著者等紹介
大森望[オオモリノゾミ]
1961年、高知市生まれ。京都大学文学部卒。翻訳家、書評家、SFアンソロジスト。責任編集の『NOVA』全10巻で第34回日本SF大賞特別賞、第45回星雲賞自由部門受賞。共編の“年刊日本SF傑作選”全12巻で第40回日本SF大賞特別賞受賞。『ゲンロン大森望SF創作講座』主任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aminadab
24
藤野可織「いつかたったひとつの最高のかばんで」が群を抜いて素晴らしいが、勝山海百合「あれは真珠というものかしら」にも強く惹かれた。まるで俳句みたいな取り合わせの妙。伴名練「全てのアイドルが老いない世界」はとにかく筆力に感服。海染真凛さんのキャラが忘れがたい。あと円城塔と牧野修は平常運転の頼もしさ。2022/02/18
緋莢
24
<「これがこの年のベストSFだ」と編者が勝手に考える短編十一編を収録している>(序より)既読は柞刈湯葉「人間たちの話」、牧野修「馬鹿な奴から死んでいく」、斜線堂有紀「本の背骨が最後に残る」と前年よりも多め。“異常論文”ブームの火付け役となった柴田勝家「クランツマンの秘仏」や 魔術医と魔女の戦いが書かれている「馬鹿な奴から死んでいく」、人が本を宿す国で、食い違った物語のどちらが 正しいかを決める対決を行い、負けた方は燃やされるというディストピアを書く、ミステリ風味の強い「本の背骨が最後に残る」など(続く 2022/01/04
おーすが
19
円城塔にしてはわかりやすい「この小説の誕生」を楽しみ、柴田勝家の「クランツマンの秘仏」で悶絶させてもらった。追っかけ作家さん二人だけでも大満足。論理を飛躍させるときの丁寧さととぼけ具合が両者に通じる魅力だと思う。そのほか、牧野修「馬鹿な奴から死んでいく」と斜線堂有紀「本の背骨が最後に残る」のダークファンタジーぶり、伴名練「全てのアイドルが老いない世界」のきらめく筆致に唸った。伴名練こそやっぱりアイドル。白眉は藤野可織「いつかたったひとつの最高のかばんで」。これはジャンルのくくりを嘲笑う素晴らしい文学作品。2022/02/24
塩崎ツトム
19
「人間たちの話」は何度読んでもよい。また、選ばれたのはメタフィクション系の話が多いか。【本の背骨は~】本が脆いのは、命だからだ。ネクロフィリアに取りつかれた国家の悲劇。2022/01/12
かとめくん
16
いわゆる年間SFベストアンソロジー。ジュディス・メリルの昔からいろいろなアンソロジーが出ていて、テーマ別だったり年度別だったりしますが、解説も含めて年間が総括できるこういう本は、読書スピードが人一倍遅い自分には読めてもいない年間が俯瞰できて助かります。今回も面白かった。「全てのアイドルが老いない世界」と「いつかたったひとつの最高のかばんで」には心をかき乱されました。2022/01/24
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