森が呼ぶ

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森が呼ぶ

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  • サイズ 46判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784801927377
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

私たち死ぬの、生まれるの
少女御供を捧げる邪宗の村。ヒトの肉と思考を蝕む猟奇ホラー!


出版社の小説大賞に送られてきた一篇の小説原稿。
それは失踪した昆虫学専攻の大学院生から著者の元に送られてきた〝奇怪な手記〟だった――。

森奉教という土着の宗教が根づく山村、犬啼村。
村の神事を司る狗神家の次女・阿字蓮華は、死んだ姉に代わり急遽村に戻って家督を継ぐ。
大学院での研究も半ばに窮屈な村に囚われて生きることになった親友の身を案じ、
手記の綴り手である「私」はお盆休みの間、フィールドワークを兼ね犬啼村を訪れる。
おりしも村は二十年に一度の大祭前夜。
祭りの取材にきていた大学准教授・鵜飼とともに奉森教の歴史を調べるうち、「私」は村に隠された恐ろしい秘密を知ってしまう……。

第二回最恐小説大賞受賞、原始の恐怖に震撼するファウンドフッテージホラー!

◎最恐小説大賞とは
小説投稿サイト〈エブリスタ〉と竹書房がノールール、ノータブーで募るホラー小説コンテスト。
ジャンル不問、純粋にいちばん怖い作品を大賞とします。

第2回受賞作
「森が呼ぶ」宇津木健太郎(長編部門)
「視える彼女は教育係」ラグト(短編連作部門)

第1回受賞作 
「ヴンダーカンマー」星月渉(長編部門)
「怪奇現象という名の病気」沖光峰津(短編連作部門)

内容説明

出版社の小説大賞に送られてきた一篇の小説原稿。それは失踪した大学院生から送られてきた“奇怪な手記”だった―。奉森教という土着の宗教が根づく村、犬啼村。「私」は突如大学を辞め帰郷した親友・阿字蓮華に会うため村を訪れる。阿字は急死した姉に代わり、村の神事を司る生き神=狗神となっていた。おりしも村は二十年に一度の大祭前夜。「私」は祭りの取材に来ていた大学准教授・鵜飼と奉森教の歴史を調べるうち、村に隠された恐ろしい秘密を知ってしまう…。第二回最恐小説大賞受賞、原始の恐怖が木霊する圧巻ホラー!

著者等紹介

宇津木健太郎[ウツギケンタロウ]
埼玉県越谷市出身。各賞への小説の応募や投稿を当たり魔的に繰り返し、ようやくエブリスタ×竹書房「第二回最恐小説大賞」長編部門にて『森が呼ぶ』が大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちょろこ

129
シャットアウト!の一冊。故郷の犬啼村に帰郷した親友を訪ねた「私」が体験した、世にもおぞましい惨劇。村、土着信仰、因習と心躍る要素がいっぱい。お香の匂いが立ち込めるこの村はとにかく気味が悪い。終始、人か否か、得体の知れないものの視線が絶えずついて回る感覚と共に村の秘密、親友の複雑な事情へと近づいていく。旅館の部屋の夜中の訪問者のシーンはマジ震え。でも真の震えはまだまだこれからだった…そこからはラストまで脳内映像はシャットアウトしつつ一気に駆け抜けた。パンチの効いた村ホラーは最後までゾワリが持続する面白さ。2022/09/06

うまる

43
最恐小説大賞。オゾこわ面白かった~♪ 雰囲気、気味の悪さ、後引き具合、どれをとっても好みでした。斬新な作りという訳ではないけど、作中作の盛り上げ方が上手いです。特におかしな単語が入るクライマックスからは、読んでて薄ら寒くなりました。暑い夏にオススメです。少々涼しい時に読んだので、鳥肌が立ってしまいました。劇的なシーンは、ヒッチコックの『鳥』を思い出しましたが、この話が映像化したら悍ましすぎて観る事ができないかも。ホラー専門の作家さんじゃないみたいですが、また怖い作品を出してほしいです。2022/08/22

Kanonlicht

34
装丁から勝手に西洋ファンタジーを想像してたら、日本の辺境集落怪異モノだった。失踪した大学院生が遺した日記。そこには郷里の宗主になるため学校を去った親友をたずね、ある辺境の村を訪れた彼女が遭遇した出来事の顛末が記されていた。舞台設定から呪いや祟りといった展開を予想するも、いい意味で裏切られた。終盤のたたみかけるような異形の描写は圧巻。まさに和製クトゥルフ神話。文章でもなかなかの気持ち悪さだけど、これはもうビジュアルで見てみたい。田辺剛か伊藤潤二あたりのタッチでぜひ漫画化を(笑)2024/08/13

Ayako

30
田舎の村・犬啼村に伝わる特有の宗教・奉森教を取り仕切る一族に生まれた阿字蓮華。急遽、家督を継ぐ事になり実家に帰った彼女から、主人公の『私』に連絡が来て、『私』は村を訪ねる事になる。この設定から民族ミステリーかと思って読み進めたが、良い意味で裏切られた。冒頭からスピード感のある展開で、楽しめた。特に後半に入ってからは、先の読めない緊張感のある場面が続いて、読書スピードも上がった。モノトーン調の幻想的な表紙も、作風とうまく調和していて美しい。2021/09/06

icchiy

16
仏教の影響を全く受けなかった土着信仰にまつわる怖い物語。江戸時代中後期から人々の間に浸透した奉森教。今なお信じる高齢者も数多くいる犬啼村。その神の役目を引き継ぐ娘と彼女の友人の女学生。村の宗教や伝承を学術的に調査する教授。彼らは決して知ってはならない秘密を知ることになる。この設定と話しだけでも怖い。さらに失踪した女学生の手記として物語は展開されるのでリアリティがあって怖さ倍増。中盤から一気にクライマックスへ。失踪の原因が判明したとき驚愕の事実を知る。2022/09/19

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