出版社内容情報
日本国内のみならず世界中から実際に起きた怪事件、恐怖譚を集めたワールドワイドな実話怪談、百物語。
内容説明
ワールドワイドな怪談を手掛ける丸山政也の百物語シリーズ最新刊!ネットオークションで手に入れた中古品がなんだか気持ち悪い。出品者の住所を調べると…「空気清浄機」(23話)、引っ越し先の部屋にまつわる、髄も凍るほどの曰く「獄門」(31話)、労働集会に落命した同僚の姿がある!「メーデー」(71話)、ニューヨークのホテルで電話口から聞こえたのは、助けを求める声。それは奇妙な因果に連鎖していき…「妙な電話」(86話)など怒濤の怪異99話を収録。
目次
学ランの少年
ジョン
枝垂れ桜
松茸狩り
走り高跳び
エンディング・ビデオ
胸の痛み
フェアウェイを歩く男
食堂
血圧計〔ほか〕
著者等紹介
丸山政也[マルヤママサヤ]
2011年「もうひとりのダイアナ」で第3回『幽』怪談実話コンテスト大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
161
世界を股にかけた怪異を追う丸山政也さんのライフワーク百物語シリーズの四冊目という事で本当に天晴れ!ご苦労様と素直に感心しますね。世の中にある怪異は決して尽きる事無く続いて行くのですね。願わくは私は今後も全く経験せずにすめばいいなと思いますよね。『姑』主婦M子さんは結婚した当初は何かと姑にいびられる毎日で、夫も相手にしてくれずにじっと我慢を重ねていた。だが或る朝に姑は寝床で亡くなる。葬儀を終えた三週間後、M子さんは買い物帰りの歩道橋の階段で足を踏み外し転げ落ちそうになった瞬間に誰かが二の腕を後方に引っ張る。2020/11/13
HANA
62
実話怪談。短い話を九十九話、次から次へと披露していくというスタイルはやっぱり嫌いじゃない。とはいえ数多い話はどうしても玉石混交になる危険性も。遠野物語のオマクみたいなどこかで聞いたような話も含まれてしまっている。支社との交流って人類に普遍的な物だから仕方ないのかなあ。とはいえ著者が自家薬籠中のものとしている海外の怪談の出来はやはり出色。愛蘭の民宿に出没する馬とか、空に幻視した古代の合戦とか、ドイツのアウトバーンとか本当に言う事無し。個人的に興味深いのはやっぱり「稀覯本」。ホント自分の前にも出て欲しい。2019/11/29
ちょん
15
日本の百物語かと思ったらちょいちょい外国の怖い話も入ってて新鮮すぎて怖さが全然無かった(笑)2024/06/16
奈良 楓
15
【良かった】1ページにまとまった実話怪談集。意外性は少ないですが、丁寧に編集されているように思いました。2022/02/04
澤水月
14
外国人或いは日本人の外国での不思議な体験・怪談をソリッドに描くことで知られる著者。今回も仏の娼婦巣窟でのさすがの怪異「森の女」、英古書店での「稀覯本」(羨ましい気もする!)、独「アウトバーン」などお国柄豊か。アレ、プリ●スかなぁ…。しかし日本の怪談奇談も、「豚コレラ」など時宜を得たものもあれば美容師の予知、僧侶の退任祝い「退董(たいとう)式」など普段預かり知らない興味深い話多い。すぐ読むのがもったいなく薫り高い洋酒のようにちびちび味わった。どちらが出るか?の和洋バランスも良い2019/11/09