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内容説明
海神の国の新帝シキは、敵国テルスに身を差し出し、戦を収める。それは、狼を始祖とするガイウス王の妃となることと同一だった。国のため、民のため、と散らされるのを拒む花のように矜持を保とうとするシキを、ガイウスは獰猛な愛撫で踏み躙る。次第にシキの肉体と魂はガイウスに搦め捕られていき…。しかし、意図せず距離を縮めてしまったふたりには昏い闇が忍び寄っていた。呪われた獣王の妃は死ぬ運命にあるという―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nono
41
BL。海神の国のシキと、敵対する獣王のガイウス。国の命運をかけて体を差し出す始まりは切なくも激しい愛に変わる。二人ともに情を伴わない関係がいつしか離れがたい存在になる幸せ。獰猛で傲慢なガイウスも、ちょっと世間離れした高貴なシキも恋に一途に、しかし政事にも前向きな姿勢に好感。スピン作を期待出来そうな登場人物も多いので是非続きをお願いしたい。重厚な始まりでしたが国と立場を越えた純愛、楽しく読了。2017/11/02
Kira
19
再読。ワダツミ三部作を全部読んだ上で再読すると、いろいろ腑に落ちて面白かった。はじめは残忍な感じのするガイウスが、恋する男に変わっていく描写がよかった。展開がはやくて、ラブ・シーンもたっぷりあるので大満足の読み心地。さらに、イラストが眼福で見とれてしまう。2023/01/22
Kira
19
5/5 個人的に好みのファンタジーで楽しかった。まず、恋人たちの名前が好き。獣の民の呪われた王ガイウスと海の民の気高き帝シキの物語。国を救うために降嫁したシキはいつしかガイウスに惹かれ、シキを愛し始めたガイウスは人の心を取り戻す。呪いによってシキを失うことを恐れたガイウスの想いに、シキが口づけで応えるシーンが美しくてため息が出た。幻想的なイラストが物語にぴったりで眼福だった。2017/04/25
tanya
18
作家買い。展開壮大で一気読みしてしまいました。主役2人はなんだかんだ言いながら身体からでしたね。お互いを知ろうとした辺りから繋がりあってる感じ。海神様いい仕事してます。脇役の人物が個性的でスピンありそうですね。とても面白かったです。2017/02/19
リリー
16
ページ数のわりに楽しめました♪和風ファンタジーで、敵対する隣国に囚われの身となる帝のお話。獣王が意外と純情で、個人的に和風「美◯と野獣」といった印象でした^_^2017/05/06