感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
lily
9
国による浄化作戦や条例制定を経てもなおたたずむ「ぽつん風俗」に突撃するという、彩図社本領発揮の一冊。サービスはさておき、風情や世界観を味わっているあたり、言うなればフィールドワークに出ている社会学者。「商店街に鎮座する風俗店から出てきて、買い物客や昼ご飯を食べにいくサラリーマンからの視線が痛い」と言いながらもちゃっかり楽しんでいる著者の姿勢は、天職と言えば天職なのかも。「誰が入るねん」と突っ込みたくなる概観も多いが、基本的には地元密着型で、常連客が中心。こういうお店がしぶとくサバイバルしていくのだろう。2021/04/10
takam
8
風俗ライターが繁華街から離れた場所で一軒だけ離れる形で営業している風俗店をレポートする。エッセイである。風俗店の浄化が2000年代に起きるが、周りの違法店がなくなり、合法的に残ったお店が残っているケースが多いようだ。昭和から平成初期にかけての風景が残っていると著者が指摘しており、そういう指摘だけは個人的にシーラカンスを想起して面白かった。2019/12/12
Katsuto Yoshinaga
8
大阪に住んでいた頃、通勤電車の窓外に「ぽつん風俗」が見えていた。最寄駅だったのでもちろん探索したのだが、よお入らんかった。いったい誰が行くんやろうと思ったものである。東京に居を移し、電車移動中の窓外に目をやると、ちょくちょく「ぽつん風俗」を見かける。その度に、歓楽街とは思えぬところに、なんでこんなんがあるんや?誰が行くんや?働いてる人たちは食うていけるんか?なんてことをちょくちょく考えてしまう。そんな疑問を本書はちょっとだけ解消してくれた。タイトルの割にエロさも実用性も無いが、ゲスの勘ぐりゴコロは満足。2018/11/12
かみいゆ
5
好奇心に負け購入、読了。本書を手に取った男性はまあほぼ「怖いもの見たさ」であろう。だが実話なので仕方ないことだが、「地雷を踏んじゃった!」的エピソードが少ないのとプレイのリポートがどれも同じだったことに退屈さを感じた。趣味が高じての風俗ライターだが、これらを飽きさせないように書く筆力は個人的に物足りなさを感じる。だが全体的には非常に興味深く、面白かった。続刊で刊行された際にはそちらも読みたいと思う。広くおすすめはできない。(笑)2019/09/03
ナツ
3
ぽつんとある風俗店(ソープランド、ヘルス)。 完全にぽつんと建ってる店舗もあれば建物密集地に風俗店が他の店に紛れて一店舗などあるが、ピンサロは風俗営業では無いと言う理屈でピンサロが周りにある店舗も出てくる エロさを求めるよりかは、何故こんな立地に?とか客層は?来店数は?ってのを楽しめる内容2024/11/09
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- 和書
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