内容説明
激動の江戸時代末期に心から国を憂い、命を削り、東奔西走した「幕末の志士」たち。江戸幕府打倒に情熱を注いだ者もいれば、最後まで守ろうとした者もいた。その熱き生き様は、今なお日本人の心を離さず膨大な映像作品や小説を通して語られ続けている。本書は彼ら幕末の志士たちの日記や手紙を紐解き、知られざる素顔に迫ったもの。歴史上のヒーローといえど、彼らもまた人間。天下国家を論じるだけではなく、家族の問題で悩まされていたり、またある者は就いた職業が自分と合わずに苦しんでいた。志士たちの等身大の実像を知れば、真の魅力に気づくことができるはずだ。
目次
英雄の虚像と実像 坂本龍馬
人材育成の天才だった 吉田松陰
強かったから逃げた 桂小五郎
ボンボンから革命家へ 高杉晋作
死を恐れない名指導者 伊藤博文
強面組長の素顔とは 近藤勇
風流にして柔軟な鬼 土方歳三
組一の使い手の虚像 沖田総司
長寿のハッタリ男 勝海舟
残酷な知略家 西郷隆盛
人の血が通っていた 大久保利通
ヤブ医者から天才兵法家へ 大村益次郎
近代法制度を作った奸賊 江藤新平
著者等紹介
夏池優一[ナツイケユウイチ]
1975年、京都府生まれ。編集プロダクション、出版社勤務を経てフリーになり、執筆業へ。執筆ジャンルは多岐にわたるが、主に歴史人物や現代のリーダーたちについて研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金監禾重
2
木戸孝允をよく知らないな、と思い、入り口として。全体にうまくまとめられて読みやすい。美化される坂本と西郷、冷酷を強調される大久保、自ら話を盛る勝などと比べ、取り上げられた長州藩人は「誤解」のギャップが小さいように思う。よくまとまった資料(防長回天史)があったからだろうか?それぞれについて個別の伝記も読みたくなった。2018/11/25
Masataka Sakai
0
この中の一人の曾孫と交友しました。空の防人のトップでした志は続いているんだな~没後の評価は人それぞれ。★★☆☆☆2016/02/13