内容説明
詩人、弁護人、フェミニストとしてのマルグリット。兄弟との恋愛関係、退廃した生活、政敵の暗殺…種々の逸話に彩られた悪女“マルゴ”のイメージを、ヴァロワ朝最後の王妃から払拭する!回想録と書簡、後世の歴史家たちの著作を精査し、フランスの女性貴族をめぐる歴史的文脈とフェミニスト運動の展開を辿ることで、“マルゴ伝説”誕生の経緯と、神話に隠された王妃の実像を明らかにする。
目次
第1部 一人の女性の物語(王の娘あるいは王妃の娘;王女の幼年期(一五五三‐一五六九年)
最初の同盟、初めての恋(一五六九‐一五七二年)
忠誠から対立へ―両陣営間での「フランスの真珠」(一五七二‐一五七四年)
不平党に仕えるナヴァール王妃―不和の時期(一五七四‐一五七六年) ほか)
第2部 一つの神話の歴史(当時の噂(一五五三‐一六一五年)
生きている思い出(一六一五‐一六八五年)
陰の時代(一六八五‐一七九一年)
王妃マルゴ伝説の誕生(一八〇〇‐一九一四年)
ありのままの王妃マルゴ(一九一八‐一九九二年))
著者等紹介
ヴィエノ,エリアーヌ[ヴィエノ,エリアーヌ] [Viennot,´Eliane]
1951年、リヨンに生まれる。サン=テチエンヌ大学名誉教授
鍛治義弘[カジヨシヒロ]
1956年、兵庫県に生まれる。大阪大学文学部卒業、大阪大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学、立教大学)。専攻、フランス・ルネサンス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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