内容説明
俳優クロフトンが集めた小さな書物たち。1932年の冬、ロンドン大学に500冊の“リトル・ブック”が寄贈された。小型本を寄贈したのはセシル F.クロフトン、ヴィクトリア朝時代の舞台に立ち、アンティークショップの店主でもあった―。英国の演劇史に名を残すこともなかった“或る俳優”がスクラップブックに切り貼りした新聞、絵葉書、手紙、写真など多様な断片から知られざる人生を復元し、製本史からそのコレクションに光をあてる。
目次
第1章 小さな書棚(リトル・ブック;リトル・クロフトンのおいたち ほか)
第2章 少年フレデリックの読書(フォレスト・スクール・マガジン;俳優マクレディ ほか)
第3章 俳優クロフトンと戯曲(シルバー・キング;シェイクスピア ほか)
第4章 クロフトンの文筆(ジム・ザ・ペンマン;幸福な二人組 ほか)
第5章 クロフトンのマネジメント(セシル・フレデリックの代役;クロフトン・カンパニー ほか)
著者等紹介
野村悠里[ノムラユリ]
慶應義塾大学大学院(法学修士)、東京大学大学院(文学修士)、東京大学大学院人文社会系研究科満期退学(文学博士)。ポーラ美術振興財団若手芸術家在外研修員、文化庁新進芸術家在外研修員を経て、東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究専攻准教授。専門は装幀史およびルリユール制作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。