内容説明
古今の文学、芸術、サブカルチャーから社会問題まで、本への誘い。本の庭を軽やかに渉猟する。エッセイの愉しみ。
目次
1(『虚無への供物』から「失われた書物」へ;短歌から川柳へ;ショーケンからしをんへ ほか)
2(「美人画」から「社会画」へ;“ラス・メニーナス”から“フォリー=ベルジェールのバー”へ;“イジドール・デュカスの謎”から“フェルー通り”へ ほか)
3(二〇二四年から二〇二〇年へ;大八木監督から石川選手へ;英語から日本語へ ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
53
著者は長年大学で美学、フランス文学を講じ、関連する著作も何冊かある。本書は、出版社が発行するウェブマガジンに連載されたエッセイをまとめたもの。著者の若かりし日の思い出から現在の関心事、身辺雑事から世界史の一齣まで幅広い事柄を扱っていて、興味深く読ませてもらった。いずれの記事にも著者の読んだ本や鑑賞した映画・演劇・絵画のことが語られ、静かな語りの中に著者独自の世界を垣間見る。本屋大賞、酒井順子、清少納言など、古今の具体的な文学・出版への言及もあり,視点の面白さを堪能すると共に、読書への意欲もかき立てられる。2023/09/29
NAGISAN
1
各章は「〇〇から□□へ」と想像の羽に乗る。博識あふれる筆者の徒然日記のように思える。最初の題名は『裸足で散歩』とか。それも良い。2023/12/15